スープ

■スープ

 これまで生きて来た中で、常識と考えていたことが覆される時、人はどういう行動を取るのだろうか。

 相変わらず口の中が痛い。昨日は少し眠れたようだ。やはり体を動かすことは大事な要素を占める。最近、歩いていないなぁ。やはり移動費の節約という動機が不純だからであろうか。

 スマホのメールやラインのスタンプ買え案内には閉口している。削除する労力が馬鹿にならない。しかし、昨日届いたメールには驚いた。あるアプリをダウンロードした後、歩くとポイントがもらえると案内されていた。一昔の自分なら採用したかもしれないが、胡散臭い感じもするので、もっか検討中である。

 朝起きて、薬の服用のため朝食を物色する。今の時代、どこでも食べることができる。今日は土曜日なのでファーストフードやコーヒーショップは混むことが予想され遠慮した方がいい。少し値段は張るがファミレスのモーニングに決めた。口の中が痛いので柔らかいメニューとして、スープモーニングを頼んだ。頭の中では、軟らかく煮込んだ野菜が入っていると考えていた。これは自分の常識である。出されたスープの特徴は先ずは、ぬるい。しかし、今の自分にはしみなくていい。そして、驚いたのは、トマト、キャベツ、パプリカが全て生であった。どうせレトルトの加熱だろうと考えていたが、店で調理していた。ぬるい原因もこの生野菜と分かる。さて、どうするか。聞いても、当店のスープはこうですと言われるのが関の山であろう。ここは、黙々としゃきしゃきの野菜を片方の歯で噛み砕くように食べきった。

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 夏場ではあるが、外は雲空である。エアコンが効き過ぎて寒過ぎる。若い方に合わせてあるためなのか、早く出て行けというサインなのか。

 前回の研修でご一緒させていただいて森林インストラクターの書かれた本を読んでいるが、舌を巻くことだらけである。生物全般を領域として、過去から現代までは図鑑や文献を読み込み、成分の研究や和歌や俳句や古典に精通している。やはり、活躍するにはここまでのバックグラウンドが必要なのか。自分に当てはめると、遅きに失したようである。しかし、こんな世界もあると分かっただけでも価値があったと言えよう。9月にもう一度お会いするので、なにかしらきっかけが出来ればなぁと思う。

 昼になったが食欲が湧かない。隣町から帰る途中でスーパーへ入ってみたものの何も買わずに出て来た。それでも、自宅に近づくに従って何か食べようという気力が出て来た。近くのスーパーへ入り、パンと惣菜とサラダとお菓子を買う。これで十分である。そして、気力がみなぎるまで昼寝である。外は絶好の草むしり日であるが、身体に悪いところがあると、何もしたくなくなる。

 地元力士の取り組みの前に起きた。そして、夕飯を食べる。肉じゃがと素麺である。少し元気が出て来たので、来週発表する出前講座の原稿をチェックする。花の話もして欲しいとリクエストがあったので一枚入れた。ユキワリソウのところは説明しなければならない。ミスミソウなど4種の総称として慣例的に使っているが、サクラソウの仲間にもユキワリソウという名前の花がある。まったく花は難しいね。しかし、森林インストラクターの先輩のように、樹木、草花、昆虫、動物、野鳥、キノコ、文化、歴史などに精通している人は多いだろう。この全てが森林に関係している。自分みたいな者がこういう世界で存在を許されるのであろうか。まあ、今年一年は準備期間と考えているので、その内に自分の中の感性が結論を出してくれると考えている。