■尖山・栃津ルート
前回、高坪山へ行った時は、頂上付近は積雪があった。今の時期のこの程度の積雪は中途半端である。もっと降ってくれればいいのにと何度思ったか。そこで、今回は積雪を避けて低山に挑戦することにした。いろいろ打合せをした結果、お互い行きたいと思っていたところがあった。尖山である。尖山というと初めて登山する方やファミリー登山という印象を持つ人は多い。しかし、自分たちが挑戦するのは栃津ルートである。もちろん初めてである。尖山には夏椿ルートというのがある。これもマニアックで一般の登山地図には登山道の記述が載っていない。ここは、二人とも何度も通っているが、夏椿峠には、左は「天林・横江方面」と標識があり、右は「新村・栃津方面」となっていた。いつもは、下山で寄ることが多いので、横江方面に向かうが、では一体新村・栃津方面とはなんだろうと疑問に思っていたのである。夏椿峠から推測するにまさに廃道といっても良く、おそらく藪漕ぎの連続だろうと考えていたのであった。
いろいろな情報を検索し、今回は登りで栃津ルートから登り、頂上を踏んだ後に横江方面から下山する計画を立てた。装備としては、特にないが、自分は新しい里山用の登山靴に穴が開いてもいいようなスボンにした。藪漕ぎ対策であった。
車は、下山予定の夏椿登山口の入り口にデポする。さあ、出発である。
最初のチェックポイントは、この標識である。ここは、岩峅寺駅方面へ歩く。
続いてのチェックポイントはこのヤギである。ずっといっしょに歩いてくれた。
そして、右折するが目印が無いので、向こうの餌入れを目印にする。
この道は初めて通るが、大型バスがすれ違うこともできる幅である。
思ったより早く、栃津林道との交差点に到着である。ここを川に沿って進む。
これから体験するであろう藪漕ぎを覚悟しながら、ただ林道を歩く。
橋を渡る。
標識が出て来た。ここは、林道新村線に進路をとる。
これから登る尖山の全景が見える場所に来た。
バスが廃車になって倉庫代わりかな?
ただ歩くのもつまらないので、道端のミヤマフユイチゴを摘まみながら歩く。結構甘い。何粒食べたか忘れてしまった。
この右斜めの道が登山口だろうと事前に下調べしてきた情報と照らして断定する。
なんと、登り始めてすぐにイノシシのトラップがある。クマは大丈夫だろうか?
登り始めは少し傾斜はあったが、直ぐになだらかになる。確かに車でも登れる傾斜になっているようだ。
どれだけ歩いても広い林道である。これなら傘をさしながらでも歩ける。
大きなキノコを見つけた。
林道はまだ続く。懸命の藪漕ぎをしているはずであったが、拍子抜けであった。
まったく、いい道である。
すると、標識があった。ここで、林道と別れる。いよいよだ!
道らしい場所は認識でき、踏み跡も分かる。
また、私製の標識である。さて、どうするか。ここは、「おすすめ」方面に行くべきだろうなあ。西回りを選択する。
前を行くくさのさんである。だんだん藪っぽくなっている。目印はリボンだけである。
いよいよ藪漕ぎになった。自分の前の状態である。枝を払いながら、急斜面を進む。
そして見覚えのある場所に着いた。
不思議なことに「新村・栃津方面」の標識は無くなっていた。
ここから登頂である。急登を登る。ここまでは汗は出てないが、ここで汗がにじむ。
自分から後ろのくさのさんを撮る。急登だねえ。
ここは、出口である。出口は一般道になっている。一般道でも頂上に近く、呼吸が乱れやすい場所であるが、今回はここから頂上までは呼吸を整える場所になっていた。
登頂である。頂上は混んでいた。ここまで、約2時間の行程であった。
さあ、下山である。今回も夏椿峠から下る。
同じ標識である。左へ行く。
いつものように登山道では満足できず、藪漕ぎをされているくさのさんである。
ここは終始尾根道である。陽射しの入るいい気分の道になった。一般道を通るよりもいいねえ。何人か、登ってくる人とすれ違う。
下に、くさのさんの車が見える。ここでゴールである。いや、面白かったというのが二人の感想であった。
登山後は温泉である。ここは、登山靴の場合は靴をロッカーに入れてスリッパで入らなければならないので、ロッカーに行くと、受付の方からそのままでいいですよとい言われる。どうも、自分の靴は登山靴とは認識されていなかったことが分った。
昼食はラーメンである。満足であった。
今回は天候が良く気持ちのいい登山であった。尖山は、一般登山口、夏椿峠登山口、栃津登山口と全て制覇したことの満足感がずっと続いていた。