笠尻山

■笠尻山

 話は昨晩から始まる。今日の天気を調べてから今日も送り迎えに追われるなあと考えていたら、くさのさんから連絡が入る。偵察に行くという。このところの大雪に加え天候の悪い土日が続いて、まだ冬山の経験はしていない。連絡内容は、登山口まで行けるかやトレースの状態確認のようであった。自分もぜひ確認したいことがあった。安全靴にスノーシューが履けるかである。安全靴は前に鉄心が入っているので、スノーシューのベルトで締め付けても問題ないと考えていた。

 自分の家の都合で午後2時に出発である。目当ては笠尻山である。なぜこの山かというと、今回のくさのさんの偵察の目的にもなっているが、千石城山まで縦走しようという計画がある。調べて見ると結構メジャーなルートのようだ。しかし、今日は偵察である。自分は少しスノーシューを確認できればいいかなあということで目的地に向かった。

 登山口が分からない。これは織り込み済みである。林道を往復しながら昨年に登った感覚を思い出す。そして、すぐに分かった。幸いに標識の上部が見えている。

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 自分の登り初めである。トレースは付いており、積雪も想像していたより少ないようだ。安全長靴にスノーシューは予定通りしっくりいっている。しかし、いろいろな道を確認したいし、下りも経験したい、ということは頂上まで行くしかないという結論になった。

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 先を行くくさのさんである。どうしてあんなに軽やかに登れるんだろうと思う。

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 登山道は登り初めの急登が終わり緩やかな道になる。

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 しかし、自分の体には異変が起きた。動悸が激しい。これは、リタイヤである。もともと、頂上まで登る予定ではなく、ここで決めたことも精神的に効いているようだ。遅れ始める。

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 天気は良かったねえ。もっとも心配しなければならないことは、日没である。そこで1時間ほど登って下山しようとも考えながら登っていた。途中で苦しくなり、携帯電話で下山を連絡したがもう頂上まで10分ほどの場所であった。それならと続行する。

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 登頂である。手製の標識が付いていた。

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 剣岳は撮っておこう。

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 さて、目的の千石城山へのルートであるが、信じられなかったがトレースがあった。地図の読解能力は乏しいので、実際に見て見るとビビった。急坂というレベルではなく崖である。そこを降りていくのである。でも、通った人たちがいるのである。

 下山であるが。自分のスノーシューは高原歩き用のために急坂の場合、スノーシューの後部が先に付くので下ることは出来なくなる。その場合は、後ろ向きで下がるのである。この写真は、下っているのである。

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 しかし、どうもへしない。そこで、急坂の場合はスノーシューを脱いで長靴足で下山することにした。直ぐに、ドボンであった。股まで潜るが、積雪はそれ以上ある。途中で再びスノーシューを付けた。

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 登りも下山も似たような所要時間になった。日没前に下山出来て良かった。

 今回の偵察登山では、長靴は不向きと判断した。やはり、正統な冬山装備が必要である。スノーシューは向かないようだ。それなら、ワカンしかない。結び方も忘れてしまったので、練習しよう。ワカンの場合は、この巨漢では浮力が少ないので辛いんだがねえ。

 歩数はあまり稼げていない。その代わり、筋肉痛がある。今日は登頂できたからかもしれないが、冬山はいい。