出勤日

■出勤日

 まだ、勤めている時に、老後の計画を立てていた。なにせ、人生初の老後である。見落としなどが多くなっている。特に、介護保険料は大きいね。これに加えて、固定資産税や反則金も大きい。そうして、コロナ対策で使った金額を回収するようになるのではないかと考えている。もちろん、合法的にである。

 そうなると、今の収入だけでは物足りなくなるので、昨年から勤め出したのであった。今年は、生産量が少ないのでどうなるかと思ったが、6月に人事部から打診があり請けたのであった。

 そうして、今日は今年の初出勤日である。

 昨日は、マウンテンハイに近い状態で寝付けなかったし、両足の痙攣も起きた。横ばいで滑落した傷は深いようで、ひどく痛む。医者へ行こうかなと迷っているところである。今年から登山保険を止めたのでついてない。もっともひどいのは、虫刺されである。山で怖い生物は、熊でもマムシでもない、虫なのである。確か、ハエの3倍ほどの大きさの虫が、ウエアの上からかじっていた。そのため、身体のあちこちが腫れている。防虫スプレーをかけていたが効かなかったようだ。

 今日は午後からの勤務なので、午前中はセカンドオフィスに向かう。

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 子供を送った後に外食し、勤務先へと向かう。

 昨年の顔が並んでいる。その中で目を引いた若者がいた。見るからに、学生時代は相撲部か柔道部の重量級で活躍したような方が、痩せて小さく見えた。聞くと、20kg減量したという。その方法は、食事と運動と教科書に書いてあるような返事であった。

 予定では15時に終わるということになっていた。ラインは6ラインあるが、半分は稼働していない。自分は、この仕事を筋トレと捉えている。配置表の自分の札を確認すると梱包となっている。まあ、いわゆる自動機のお守りである。たまに、ラインが止まるので、社員の方に知らせるだけで、指先一本動かしておらず、通常の賃金を受け取る。

 ところが、15時になっても終わらず、17時になっても終わらず。久しぶりの自動ラインなのでよく停止した。異常があると配電盤からスターウォーズの景気のいい音楽が流れるので直ぐに分かる。

 生産量が少ないので、今年は全て午後からの作業になると知らされた。ところが、幸運にも自分を含めて2人だけ別の作業があるので明日からは9時から出社して欲しいという。まあ、ほとんど立っているだけである。

■「校正のこころ」(大西壽男著、創元社、2021年)を読む。(その1)

「~言葉は人を救いこともできるけれど、ときに命を奪う暴力にもなりうるという事実です。」

「校正には文章を校正する“文字校正”と、絵や写真などの画像を校正する“色校正”があります。」

「視力を弱め、背中をたわめ、腹部を疲れさせる」

「~およそ人間が書く原稿に完璧などありえない~」

「~本を一種の消費財~」

「辞書や専門書、原典に書かれていることがかならずしも正しいとはかぎらない、という現実です。」

「校正者は、非常に用心深い習性をもつ生き物です。」

「~校正は徹底的に受け身の仕事である~」

「~仕事を選んでなどいられない強迫観念に日常的におびやかされています。」

電子ペーパーは、紙のように曲げたり切ったりできるディスプレイ、液晶のように発光しないので目にやさしい。」

「文章を書くときに何がいちばんむずかしいか、~“何を書かないか”だ。」