土壌(続き)

■土壌(続き)
 土壌の講義時間は多くとってあるようだ。実習もある。
 まずは、透水性試験方法の実地である。方法はこうだ。
 Wスコップで約50cmの穴を掘り、長谷川式簡易現場透水試験装置を取り付ける。装置の構造は、穴に水を入れると上に上がるメモリ付きフロートが付いており水が浸透するとフロートが下がり、その差で求める。20分と40分で行う。一時間で30mm以上で良好である。
 次は、保水性である。透水性の反対の概念である。手のひらに乗せて握りその状態で判断する。半乾き〜湿までは植栽可である。
 海岸砂防で使われているは、クロマツ、カシワ、ケヤキタブノキが多い。
 カシワはコナラと中間種を作り、その場合はナラカシワと呼ばれる。クロマツは単独で植えることができるが、タブノキは単独では植えられない。前にシャリンバイ、トベラハマヒサカキハマナスなどを植える。
 これまで行った土壌検査で不適となった場合はどうするか。その場合には、土壌改良を行わなければならない。
 ○排水層工・・・樹木の周りに溝を掘り雨水の侵入を少なくしたり、根の下に横穴や竪穴を開けたりする。排水ができていない環境ではどんな肥料も土壌改良材も無意味である。
 ○土壌改良・・・浅、中、深と三段階で耕したり、空気を強制的に入れたりする。
         バーク堆肥や石灰、ピートモスなどを使う場合もある。
   バーク堆肥の原料は輸入木材の皮を強制発酵させたもので酸素不足になる場合もある。50cm以下で使用すると腐敗する。
 ○土壌条件と土壌改良資材・・・表の説明
   不適となった検査に対する改良資材である。
 ○主要土壌改良資材使用量・単独使用・・・表の説明
   単独で使用する場合の資材の量が書いてあるが、単独での使用はしない。
 ○主要土壌改良資材使用量・組合せ使用・・・表の説明
   ここに書かれてあるのは標準的な目安で、土地の状態により比率が変わる。
 最後は、地形と土壌であった。
 ・低地の土壌・・・扇状地、自然堤防、三角州とそれぞれ異なる。
          褐色低地土、灰色低地土はいいが、グライ土、泥炭土は不可。
 ・台地・丘陵地・・・火山地帯(黒ボク土は可)、段丘堆積地帯(赤黄色土は不適)
 今週はマツの剪定に半分ほど時間をかけた、来週4日間の半日はマツの剪定である。今日も切ってはいけない枝を切って厳しい指導を受けた。自分のようにセンスが乏しい者でも、毎日毎日指導を受けながらマツの剪定をやっていると少しは上達するようだ。生徒の中にはマツの剪定技術習得が目的の人もいるが、ほんの一部分に過ぎない。マツの剪定など来週で終わりにしたい。続いて常緑樹、落葉樹の剪定が控えている。
 来週から肥料の講義になるが、事前にテキストを読んでおくように指示があった。