文学賞

■「年収1/2時代の再就職」(野口やよい著、中公新書ラクレ、2004年)を読む。
 8年前に出版された書物であるが、今読んでも通じる。女性の働き方について様々な方面から分析されており、男性への問題提起も含んでいる。「現代社会のカナリア」という記述が胸を打たれた。自殺についても語られており、重い内容もあった。経済弱者と言われるような人の身の振り方を定期的にウオッチすることは、予防になる。

文学賞
 芥川賞直木賞の発表が先ごろあった。事前に選考委員の都知事が、つまらないものばっかりとけなしかと思えば、委員を辞めると表明した。面白かったのは受賞者のインタビューであった。「〜〜もらってやる」というのはいい。およそ物を書く人というのはこれくらいの気概があるべきだ。
 しかし、最近書店に置いてある本で読もうと思うものはほとんどない。娯楽の代わりに読む本はあるが、昔(数十年前)は無かった。自分の感性がずれてきたと勝手に考えていたが、作品の内容が自分の欲する合わなくなったのもあろう。