東京にて

■東京にて
 筑波山から都心に戻った。若いころ東京で働いていたので地の利はある(と、思っていた。)交通費はSUICAなのであまり意識せず浪費してしまう構造になっている。自販機もコンビニもSUICAで事足りる。これを便利と形容していいものかどうか大いに迷う。残金1,200円で1,400円の区間つくばエキスプレスの終点の秋葉原で降りる。SUICAをかざし自動改札口を通り過ぎようとすると「×」が目の前にある。な、な、何故だ! オートチャージのはずである。自分の後ろについていた人は「チェッ!何やってんだよ〜!」という顔で隣の自動改札口へ移動する。係員のところで調べてもらうと1,000円を切った時点で3,000円が振り込まれるという仕組みであり、今回のようなケースは対応出来ないとのこと。そこで、300円分使用したことにして3,000円入金後残金で出ることができた。まあ、今日は時間があるのでいいとしよう。まったく、電子マネーというのは不便なツールである。
 さて、高速バス出発までは時間がたっぷりとある。まずは、書店へ行こう。新宿と言えば紀伊国屋書店であろう。昔は、世田谷に住んでいたので、渋谷から原宿まで歩いて、ギターの弾き語り喫茶店で時間を潰し、宿に来ていたものだ。いまのJRは国電と呼ばれていた。
 東口へ出てタカノフルーツパーラーが目印であったが、無くなっているようだ。30年も経っておればしかたがないだろう。確か、まっすぐだったと思ったが一向に着かない。そうこうする内に夕飯の時刻になった。今日に限らずいつもは、昼抜きの登山であるので、水分とカロリーと塩分を欲している。冬季限定味噌ラーメンに釣られた。バツ
 警察で道を聞くと90度違っていた。紀伊国屋は昔のままであり、安心する。本の一冊も買おうと1時間ほどいたが、欲しい本がない。一番効率のいい書物はなにがいいかと思い悩んで辞書を買った。これを本のように読むのである。コストパフォーマンスが一番高い。
 時間までマクドで時間を潰す。辞書は正解であった。たちまち睡魔が来てくれた。帰りのバスはゆっくりできた。