70年代フォーク

「老人自立宣言」(村山まこと著、草思社、2005年)を読む。
 お説教本でもなく、自慢本でもなく、ハウツー本でもなく、楽しい本であった。現在90歳でこれが最後の出版と書いておられたが、なかなか元気の出る本である。自然体という表現がぴったし、もっと言えば心の底からの思いが良く伝わる。
 和式トイレで立ち上がれなくなったことをきっかけに筋トレを始めたという件は面白かった。かくいう自分も似たような動機で山歩きをして始めた。著者と同じ意見なのは、車、携帯電話、国家、配偶者、子どもといろいろ依存しすぎであろうということである。これからは、何でも自分でこなさなければならない、と常々思っており家人から家事仕事を奪っている。そのために、若干山行きが犠牲になっているが、構うことはない。山は無くならない。いつでも行ける。

70年代フォーク
 秋の夜長、ユーチューブで70年代フォークを流す。本を読む目が止まる。
また、同じところを繰り返し読んでいる自分がいる。「ダウンタウン」の「あんたがいない」、「よしだたくろう」の「永遠の嘘をついてくれ」、風の「22歳の別れ」など、立て続けに聞く。手の届くところに約40年前に買ったギターが立て掛けてある。だが、手にする元気はない。40年も経って少しは分別ができたためか、近所迷惑は避けたい。が、少しは弾きたい気持ちもある。左指が痛くなるまでにしようかとか、コードも少しは覚えているぞとか、楽譜があればなあとか、考えていると眠くなった。次に読む本は長編である。何日かかるだろうか。