ザック

■2月の寒さは違うようだ。朝通勤途中、手袋ごしの指先が異常に冷たい。歩道は凍結している。雪のない部分は濡れていたところが氷になっており、コケにかかることしばし。その点雪道はいい。雪のある凍った道を踏みしめると「ザック、ザック」と小気味良い音がする。冬の音である。この間まで新聞やテレビででもザック、ザックと報じていたような気がしている。
 最近、日本語が分からなくなってきた。新聞で「空振」と出ていた。どう読んでも「からぶり」である。しかし、九州の火山記事について報じてある。「くうしん」と正しく読めた人がいったいどのくらいいるのだろうと考え込んでしまった。同じように「空耳」という言葉がある。だぶん小学校のころに出会ったと思う。当時空色の耳という風に考えていたことを空振のついでに思い出した。