心が詰まった文章

■「海の道 山の道」(遠藤ケイ著、筑摩書房、2009年)を読む。
 伝統を細かい調査で詳しく記述してある。タタラ製鉄は圧巻であった。また、挿絵が効果的で理解を助けてくれた。これらが、どんどん廃れていくのかと思うと残念である。

■心が詰まった文章
 いま、ある人のブログを見ていた。正直、心が詰まった。転載OKなのでここに書いておこう。(涙)
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      少女は語らない・・・

少女は語らない。その澄んだ目でお母さんの一挙手一投足を見つめている。からわらでつぶらな瞳の少年が通り過ぎる電車に夢中になる。

おじさんは怒鳴る! 何で汚染された野菜を出していけないのか! こんなに苦労して作ったんだ! 我々の生活はどうでもよいのか!

少女は語らない。ただ黙々と出された給食を食べる。たとえ汚染された野菜でも、彼女は大人を信じて放射性物質を体の中に入れる。

怒鳴ったおじさんは、知事と教育委員会に助けられ、汚染野菜を出荷し、給食の食材として販売し、生計を立てた。政府と東電は知らぬ顔をし、マスコミはびびった。

語らなかった少女はやがて病の床につく。誰が語らなかった少女を助けることができたのだろうか?