雇用創出

■「初登攀行」(松本竜雄著、中公文庫、昭和56年)を読む。
 古い本なので周りが変色している。昭和初期のロッククライマーである。谷川岳を主な拠点として活躍していたようだ。剣岳にも来ている。内容のすさまじさは、詳細な描写によることで、その文才も素晴らしいと感じた。トレーニング風景もある。アイゼンの爪一本で立てなければ氷結している山は難しいと分かった。今シーズン試してみようと思う。

■雇用創出(衆議院議員選挙関係)
 日経ビジネスからの抜粋とあるブログの引用である。
「本当の意味での国民経済とは何であろうか。それは、この日本列島で生活している一億二千万人が、どうやって食べどうやって生きて行くかという問題である。その一億二千万人が、どうやって雇用を確保し、所得水準を上げ、生活の安定を享受するか、これが国民経済である」
「仕事ができないっていうのは、『おまえは生きている意味がない』って、社会から言われているような気持ちになる」
「働く」という行為は、人間に「生きている」という実感をもたらし、「生きている価値がある」と存在意義をもたらすもの。人間の生きる力を根底から支えていると言っても過言ではないのである。
 「仕事=労働」には、「潜在的影響(latent consequences)」と呼ばれる、個人にとって数多くの経済的利点以外のものが存在する。
心理学者のマズローは、「すべての人間は無意味な仕事より有意義な仕事を好むものである」と説き、「ユーサイキアン・マネジメント(働く人々が精神的に健康であり得るためのマネジメント)」という造語を作った。
 「有意味感(sense of meaningfulness)」──。これは心理学の専門用語で、半歩でも一歩でも前に進もうという、モチベーション要因となる感覚を示した概念であり、人間の生きる力の源と考えられている。
 有意味感が高いと、「ストレスや困難は自分への挑戦で、これらに立ち向かっていくのに意味がある」と考え、前向きに対処できる。どんな困難であろうとも、どうにかして前に進んでいこうと、生きる力が引き出される。
たかが仕事、されど仕事。仕事が人間にもたらすのは、経済的なものだけではない。いくつもの元気になる力が、働くことでもたらされ、人間のココロをプラスに引っ張っている。仕事は、人の自立心を育み、前に進もうと生きる力を生じさせる。
「乱立気味だったとはいえ、原発や消費税、外交関係など、本来なら有権者の関心を引く政策面での争点もあった今回の選挙。それにもかかわらず、半数近い有権者は選挙にも足を運ばなかった。これは何を意味するのか。私はもう、日本は一握りの生まれながらの富裕層だけが豊かに暮らせる国であり、大多数は200万〜400万円の年収すらどんどん目減りするだけの貧困人生まっしぐらの下流層です。自民党二世議員の満面の笑顔とは裏腹に、多くの国民は今後、さらなる年収下落での生きていくのがやっとの生活が待ち受けているのです」