ブラック企業の正体

■「人生の旅をゆく」(よしもとばなな著、NHK出版、2012年)を読む。
 この人の本を読むのは初めてではなkろうか。先ごろ、お父さんが亡くなられたのでその影響で手に取ったのではないか。最初の章は、身近な人の沢山の死をテーマにしており、それぞれが短い。後半には長いエッセイも出て来た。
「生きているうちに会えたら、誰もわかってくれなくても、葬式される前の本人こそが嬉しいでしょう」
「安かったら何でも受け入れると思ったら大間違いだ」
「三日間でいいからこのこの仕事をして見やがれ」
「全部ゆるみきってしまったら、駄目になってしまう」
「面と向かってバカにされ、ののしられ、もちあげられ、落とされた。私は寛容ではないので、その頃に私にひどいことを言った奴らを決してゆるしていない。」
「幸せのハードルを下げておいたほうが、幸せな事が増えていい。」
「毎日の時間には波があるのだ」
「死は忌まわしいものではない、それは生がいまわしくないからだ。死はいつでも隣にあり、ほんとうに清めて向き合えば命の一部になる。」

ブラック企業の正体
日経ビジネスからの抜粋である
「体が痛いです。体がつらいです。気持ちが沈みます。早く動けません。どうか助けて下さい。誰か助けて下さい」と日記に書き残して自殺した26歳の女性会社員や、入社後わずか4カ月で急性心不全でなくなった男性が、平均して月に112時間の残業をしていたなどの報道があっただけに、ブラック企業に対するアレルギーはとかく強い。
「簡単に言えば法があっても法を守らない。法をわざと知らないふりをする。労働者の命、健康、生活を配慮しない。こういう企業をブラック企業と言います」
誰が、どこから、どう見たところで、違法だらけの職場環境で従業員を酷使し、過労死や過労自殺うつ病の労働者を続発させ、意図的にブラック経営をしている会社。
 私が以前勤務していた金沢が本社の会社は、これよりひどい環境であった。残業が100時間などは少ない方である。たくさんの優秀な人間が辞めていった。自分も13年ほどで切りを付けた。社会的存在価値が無い会社は淘汰されるべきであるが、まだ存続している。