一矢報いたい

■「日本一やさしい 新会社法の学校」(樋口正登監修、ナツメ社、2006年)を読む。
 自分が学習したのは会社法以前であり、そのころの知識が邪魔になっている。かと言っていまさら難解な専門書を読む気も起らず、悩んでいたところ、簡単な参考書から入ろうと決めた。なかなか詳しいところまで書いてあり良かった。しかし、覚えるとなると一読しただけではだめだろう。今回も気休めになったようだ。

■一矢報いたい
日経Bizアカデミーからの抜粋である。
「今の会社に長く残れないことはわかっていますが、上司とあえて闘うことで一矢報いたいのです。あの職場に残る他の社員のためにも。彼が中途で入社したとき、自分は先輩ということもあり、仕事のことや社内事情などを教えました。その後、彼は30代半ばで部長に昇格します。本部長(40代半ば)などにアピールすることがうまいのです。同世代の中でも昇格は早いでしょう。部下は、正社員が20人程。そのうちの1人が私であり、彼は私の上司となったのです。
 部長になると、私への態度を変えてきました。彼は早く上がったから、自信を持ったのでしょう。先輩であった私にもいじるようになってきたのです。皆の前で、からかうこともされました。周囲は、見て見ぬふりをしていました。私の家族をバカにするような発言もしました。そのぞんざいな態度にもう我慢ができなくなり、厳しく抗議をしました。そのようなこともあり、双方の間に壁のようなものが生まれ、排除されるようになったのです。しばらくすると、人事部から「PIP」(Performance Improvement Program)を受けるように指示をされました。それは、
業務命令ですから拒むことができません。「PIP」はパフォーマンスを改善するプランのことを意味しますが、私にはリストラの手段にしか見えません。
 実際、これを受ける社員の多くは早いうちに退職します。閑職になっていることもあり、仕事は以前に比べると、少なくなりました。時間ができたから、今は大学院に通い、仕事の知識をさらに身に付けています。こういう争いになった以上、いずれは辞めていくのでしょうが、上司らへの嫌がらせのためにも当分は残ります。」