相対性

■相対性

◎風そよぎ歩く先には青い山  禅智  
昨日の猛暑日は、日本一ということであった。うって変って、今日は曇りである。小雨がぱらついている。風もあり歩く分には気持ちがいい。
目の前の木の葉が風に揺れているが、涼しくない、風が当っていないようだ。これはおかしいと歩みを止めると涼しい風が体を包む。
風の吹く方向とスピードが自分の歩く方向とスピードと同じためだと分かったのはしばらくしてからであった。相対性理論を思い出していた。
立山連邦の稜線はくっきり見え、神々が鎮座しているように見える。その上に不穏な雨雲が重くのしかかっている。
 夕方である。真っ黒い雲に空いっぱい覆われている。見たこともない雲だ。しかし、よく見ると濃い雲や薄い雲がまだらになっている。天が全体的に時計と反対周りに回っているなかで、薄い雲の切れ目から月が顔を出した。その様が龍の目にみえた。なんだか、もの悲しげな龍の目であった。

■「おれたちを笑うな!」(椎名 誠著、小学館、2013年)を読む。
 副題は、わしらは怪しい雑魚釣り隊、ということでAZT12というらしい。このシリーズは何冊か読んでおり、毎回抱腹絶倒である。しかし、浜辺でたき火をして魚を釣り、仲間との語らいと良い企画である。これまで、地元雑誌に連載されていたのが、大手週刊誌が引き継ぐことになったというので、まだまだつづくことだろう。今度は全国区での舞台である。地元に来るときは覗いてみたい。みな社会的にはそれなりの地位のあるかたばっかりであるが、こと遊びとなるとここまで羽目を外せるのかと思う。
 やはりキーワードは料理である。自分も時間を作って少しずつ挑戦したい。こっちは、山であるが・・・・。次回も楽しみである。