しとしと雨

■しとしと雨
◎雲黒く雨がしとしと月曜日   禅智
 暗い朝であった。出がけは傘がいらなかったが、風がありフードをかぶる。ところが、もうすぐ職場というところで降り出してしまったので、傘を差す。瞬間的に太陽が顔を出したかと思うと、すぐに雲の中に消える。一日中雨がシトシト降っていた日であった。帰りは手袋越しの指先が冷たい。気温が下がっているようだ。
 GSのザ・タイガースの歌を思い出した。
 山では遭難死が相次いでいる。今年はスキーをされて雪崩にあって亡くなっている人が多い。しかし、登山と違って、勝手に危ないところへ行って、自己責任だろう、という記事は見かけない。バックカントリーも登山も似たような場所なのに、登山の時だけ糾弾されるようだ。

■「屋久島発、晴耕雨読」(長井三郎著、野草社、2014年)を読む。
「本来の輝き〜人間が利便さと効率を追求すればするほど、加速度的に失われていくもの」
「利便さを追い求める現代文明は、まるで砂上の楼閣のように、莫大なエネルギーの浪費の上に胡座をかいているのである。」
「一度きりの人生。ただ自分のためだけに生きるのは寂しすぎる。」
「ただ歩くという単純で誰にでもできる行為が、じつはとてつもなく奥深いものだった」
「試練がなければ、ぼくらの身体も脳味噌もいたずらに衰えていくばかり」
「教えるということは、より深く自分が学ぶということなのだから、結局は自分のため」
「変人こそが世界を変えていく」
「袖すり合うも他生の縁!つかの間の人生の中で、出会いというものほど、劇的で不思議なものはない。」
「〜生まれてから死ぬまで、『消費者』であることを強要するこの社会に、飼われつづけている」
「インドでは人生を前半と後半に分けて考える。前半は自己実現の時であり、後半は自己放棄の時だ。」
「金が稼げる間だけを人生と考えている。だから定年退職した者はゴミ同然、社会的にはほとんど存在価値がない。」
「衣食足りて礼節を知る」
「金さえ出せば、食糧が手に入る時代が、そんなに長く続くわけでもない」
「これから未来を生きる子供たちに、重荷を背負わせるようなことは、断じてしてはならない。」
「謙虚にならなければ、未来にぼくらの居場所はない。」