怪我

■怪我
 今日は曇り空ながら雨は降らないようなので外での実習である。午前中は3名欠席である。最近、全員揃うのが珍しくなっている。昨日の続きの雪囲いである。自分たち3名はサツキツツジに合掌型と呼ばれる雪囲いを始めている。
 昨日の続きを終え、化粧縄も施し、横竹も4本通し趣味の世界になった。先生の評価は良かったね。新しい結束として、割り入り男結びを教わる。
 事故が起こったのはこの時であった。上の竹の長さをそろえようと、『竹引きノコギリ』を用いて順番に切っている時に、ノコギリが上に滑り押さえていた指を切ってしまった。まあ、皮一枚であったが、血が出てしまった。これでは、『指引きノコギリ』ではないか、と受けを狙ったがさっぱり受けなかった。直ぐに作業を中断し、血止め草を貼り、テーピングで巻いた。しかし、赤みが染み出してくる。午後からは絆創膏の上にテーピングを巻いたら見えなくなった。本当に生傷が絶えない未熟者である。
 終わってからは他の班の手伝いである。板を渡して人間が上に乗って結束しなければならない大きな棚を5名で作っている。渡しの竹は5m〜6mを何本も渡してある。壮観な眺めである。横でツゲの仕立てものの芯木吊りをしている班がある。これはもやい結びであるが、雪つり用は変則的なもやい結びであった。
 別の班は、竹穂を渡している。下には、ヤマアジサイである。これは積雪に対しては効果が大きいだろうと思う。
 これで、説明のあった棚ものの雪囲い5通りは全て確認できた。

■「無縁旅人」(香納諒一著、文藝春秋、2014年)を読む。
「鼾(いびき)ぐらい、誰だってかく。」
「何かまだもう一枚、見えてはいないことがあるような気がする。」
「毎日毎日、自分の時間を切り売りしてお金を稼いでは、食べて休む繰り返しです。」