だいぶ世間とずれてきたなあ

「老いるについて」(浜田 晋著、岩波書店、2010年)を読む。
  この引きこまれる文章はなんだろうか。こういう文書に出会うとうれしくなる。すぐに1時間や2時間は経ってしまう。これが読書の醍醐味だろうか。
 『老いるにつけ、ちょっとしたこと、が多くなる。これは、少しずつ諦めていくしかない。』これは、至言であろう。
 自分の老い、身内の老い、知人の老いという全ての内容が卓越されて文章で表現されている。著者は精神科医である。もう84歳の方である。

ずれ
 弾性変形は元に戻るが、塑性変形は戻らない。最近というかかなり前から新聞やテレビをあまり見なくなって世間から取り残されたオヤジなってしまった。これでも若いころは流行や最新のことを追い求めていた時期もあった。あぁ。今日流行語大賞なるものが発表された。半分くらいしか知らない。中に『〜なう』があったが、昔は『なうい』というのが流行った。使用方法は異なるが時代は巡るのだと感じている。書店へいっても読書意欲を刺激する本もなく、図書館とて同じような感じである。いっそ、自分で書こうかと馬鹿なことを考えている。