山岳宗教など

■「洞山」(椎名宏雄著、臨川書店、2010年)を読む。
 曹洞宗といえば、道元である。これが、中国の曹山、洞山から来ていることは初めて知った。老い先短くなるにつけ宗教への関心は強まる。特に禅宗はいい。昨年の道元の映画も見に行った。道元といえば正法眼蔵である。中学時代、A君は日本で最も難解な書物と言ってうたのを40年以上も経って思い出す。
 禅問答が原因で死亡したことが書かれていたが、今でいうストレス死であろうか。しかし禅問答は分からない。「〜はどうしてか」という問いに、「黒い雲が湧き出ている〜」という問いかけがあり、問うた人が悟りを開くというのが多く出てくる。本当かいな?というのが率直な感想である。山に興味を持ち始めて山岳宗教にまで広がった。最近読んだ本に「富士山、白山を登らずして、立山を語るなかれ」というのがあった。ここ数年で30回以上は立山周辺に入っているが、いまだに飽きることがない。もっとも、毎年100回以上も登っている人もいるのでその奥の深さは余りにも大きい。