徒歩の風景

■「独学の精神」(前田英樹著、ちくま新書、2009年)を読む。
 「ほんとうに大事なことは、何一つ教えることができない。」という言葉は名言である。
この本は、まじめに面白い内容であった。「人が口を揃えていうことは、ろくでもないことを知るべきである。」には笑った。
 ここで紹介されている、二宮金次郎本居宣長内村鑑三については調べてみたいと思う。もう一つの名言「努力とは我慢することではない。」

■徒歩の風景
 寒い日に歩いて通勤する者に軽蔑の視線が突き刺さる。しかし、徒歩にも効用がある。まず、30分も歩いていると体中がポカポカしてくる。次に、風景である。今日の立山連邦は素晴らしかった。早月尾根は悠然と構えているし、雄山は奥ゆかしくちょこっと立っている。
 データは採ってないが、歩くようになって市販の薬を買う頻度が減ったようだ。鎮痛剤に総合感冒薬といくつか飲んでいたがここ数年は記憶がない。鼻水は止まらないものの、せき込むことも無くなった。朝の新鮮な空気を鼻で吸い、口から吐いて歩く歩行は禅とも通じるように思う。