白い日

■「意地悪は死なず」(山本夏彦山本七平著、WAC、2011年)を読む。
 全10巻の内の2巻目である。大正生まれの二人の対談からなっているものの、その驚くばかりの記憶力と知識の多さに舌を巻いた。この本を読み進めるに連れてへんな思いを感じた。それは何だろうか。実は両人とも亡くなっておられるにもかかわらず、この対談では活き活きと描かれているところだろう。内容は古いが新鮮な思いがした。

■白い日
 小椋さんが書いた白い一日という歌を井上さんが歌っていた。今日は雪が降って来て、文字通り白い日になった。体の芯から冷え込む。3月13日に到着する予定のお取り寄せの品物が昨日届いた。我が家では、3月15日が白い日になった。北海道からの取りよせのため地震の影響で遅れたとのこと。もう地震の映像は見れない。見ると感情移入してしまう。暖房がないとのこと。自分の部屋は年中冷暖房なしである。通勤電車が動かないとのこと。自分は徒歩通勤である。マスゴミで「帰宅難民」という造語を作り出し盛んに報道していた。東京の国電が動かず帰宅できない人たちのことを言うらしい。自転車とスニーカーが飛ぶように売れたとか。歩いていた人はどの程度かが出ていた。ほとんどが10km以内であるが、中には47km歩いた人もいた。緊急時につながらない携帯電話を持ち、ガソリンがなければ動かない車を保有し、電気がなければ役にたたないファンヒーターや電化製品に囲まれて、平和ボケの生活をしている。ある人は、天罰といった。世界にはほんとうの難民が多くいる。帰宅難民などと、とぼけたことを聞くとどう思うのであろうか。また、自粛ムードを盛んに競い合っている。自分も登山を自粛したのであまり大きなことは言えないが、そんなことが公然と言うことであろうか。