ダイバーシティとインクルージョン

■「日本崩壊はここから始まった」(江上 剛著、ワニブックス、2011年)を読む。
 作家として認識していた。しかし、経済をここまで分かりやすく語られる人であった。そういえば、これまで読んできた著者の本は経済小説であった。まさに、賢者は歴史に学ぶということをひしひしと感じた。
 今の時代に「何か変だ」と考えていたことの答えの一つが書かれてあったようだ。

ダイバーシティインクルージョン
 これからの社会の方向性として20年前に登場したが、最近よく見かけるようになった。漠然としか理解してなかったのでこれを機に調べた。
 ダイバーシティ:人について回るさまざまな属性にかかわらず,それぞれの個を尊重すること。ここでの属性とは,人を塊として区別するものすべてを指
し,a)外面の属性:国籍,人種,性,年齢,障がいの有無,働き方の違いなど
b)内面の属性:経歴,宗教,価値観,性格,嗜好,生き方などとなる。アメリカでは,「ダイバーシティインクルージョン」という言い方をする。
 受容(インクルージョン):多様な人々が対等にかかわり合いながら一体
化し,互いのよいところを認め,活かし合うこと。
 ダイバーシティマネジメント:社会や組織がダイバーシティを大事にする風
土となり,多様性が価値創造の源泉となる経営を実現するマネジメント手法のこと。
 ダイバーシティマネジメントの定義
 「従業員は自分の持つ価値観やニーズに合った働き方を選択することができ,企業は従業員の価値観を尊重して多様な働き方の選択肢を用意していくことが求められる。そして,企業は従業員の能力開発を促しながら公平な評価を行い,経営効率の向上やコスト削減を図っていく。それがダイバーシティを積極的に意識したマネジメントの姿である」
日経連(現・日本経団連)『ダイバーシテ
ィワークサークル研究会報告書』(2002年)