和歌山ラーメン

■「モーニング」(小路幸也著、実業之日本社、2008年)を読む。
 少し前に『モーニングコーヒー』という小説を読んで面白かった。二匹目のドジョウではないが朝のさわやかな内容だろうと思い手に取ったのだった。初めはおおざっぱな内容で読んで行くに従って『なぜだろう?』という気が強くなる様な構成で上手い。青春時代のグループ交際のころが甘酸っぱく思い出される。中心は、友人の葬式帰りに自殺するといって同級生を九州から横浜まで車で連れてくる時の、青春時代の内容である。それなりに面白い。しかし、最後は少しがっかりした、葬式の喪服姿で横浜の朝の海に入る。モーニングのダジャレであった。

■和歌山ラーメン
 仕事で県外の展示会の準備に行くことになった。思いのほか時間がかかり、終わったのが12時過ぎであった。昼時である、帰りに近くのラーメン専門店に入った。看板で入ったといっていい。自分の苦手なのは博多系の細麺である。能書きは多かったが、どこにも博多ラーメンの文字が無い。入口のポスターを見た。細麺とあった。注文を聞きに来る時に硬さは?と聞かれ、自分は普通と応えたが、後ろの客はハリガネと応えていた。少し嫌な予感が走る。濃厚麺でしょうゆっぽいと判断する。出て来た。「うん!」一口食べた。「しまったー!」この麺は、博多ラーメンと同じ食感である。でも、どこか違う。
 帰って、HPを調べると和歌山ラーメンと説明されていた。少し前に一世を風靡したと聞いている。これが、そうかと新たな感動が走った。また、見分が広がった。