年輪経営

■「定年後破産」(深田晶恵著、すばる舎、2012年)を読む。
 ここに紹介されている方法のほとんどは、すでに実施済みであった。60歳から5年間をどのように過ごすかが老後の生活の分かれ目である。この間、決して退職金には手をつけてはいけないそうだ。貯金を取り崩すのもダメらしい。なんとか働いた方はいいということは分かった。

■年輪経営
 何気なくテレビを付けるとある経営者は「会社を急成長させ、大きくしてはいけない」と言っていたので、そのまま続きを見た。この会社、名前は忘れたが年功序列、終身雇用を貫いている。いや、定年後も関連企業(農業)で働くことができるような仕組みがある。2年ごとの海外旅行も継続しているとか。
 この経営者が主張しているのが「年輪経営」という概念であった。無理せず、少しずつ成長していくことにこそ意味があるということだろう。
 ある雑誌に似たような記事があったので、抜粋する。日本もようやく気が付き始めたと思い喜ばしい。
「日本には昔から「会社は大きくするもの」「目指せ!右肩上がり経営」という考え方があります。しかし、この100年に一度といわれる不況の中、安易な「拡大・成長戦略」では、会社は疲弊し、経営者はもちろん、働く社員も幸福感を得られません。そもそも、「大きな会社=儲かる会社=いい会社」なのでしょうか?」
 会社や家庭は変化対応業である。まさに、動物的勘が試されているときではないか。