60歳からの人生

■「60歳からの人生を楽しむ技術」(渡辺昇一著、祥伝社黄金文庫、2011年)を読む。
 いつのころだったか、どの本だったか忘れてしまったが、50歳を越えてハウツー物に関心が行くのは自分を確立していない証拠であり、悲しむべきことであると書いてあったことを思い出した。この本も〜の技術なのでハウツー物だろうか。しかし、最近になっていい物は何でもいいのだとこだわりは捨てた。
「悲観的な想定をし、それに備えるのも大事なことですが、備えまくって、それで人生が終わってしまうこともある。」
「90歳を越えて亡くなられる方はあまり苦しまない。」
「『知的生活の方法』はイメージをつくるための参考になる。」
 この本は学生時代に最も影響を受けた本で単行本で持っている。読み返してみたいと思った。
「内なる声を聞くには、〜〜、ウツラウツラしている状態が適しているのです。」
「この世の不条理に耐え、死の恐怖から逃れる一つの方法は、何らかの宗教に帰依し、死後の世界が存在すると確信することです。」
「未だ生を知らず、いずくんぞ死を知らん」(孔子
「何かを新しくマスターしようという気概がなくなったのが『老い』なのであろう。」
「語学の勉強のやり方は心得ています。一にも二にも例文の暗記。」
「記憶力は筋肉と同じで、鍛えれば強くなる。」
「『人は二度死ぬ』と言います。一度目は息を引き取った時、二度目はその人のことを記憶する者がいなくなった時。」
「ボケないために何が必要かと問われたら〜〜音読です。」
佐藤一斎の言葉も引用されていた。「〜〜老いて学べば即ち死して朽ちず」
「〜〜私はコーヒーが好きで〜〜一杯350円のコーヒーを飲み、軽い本を少し読んで、帰りは4,50分歩くのです。」自分のことのように思った。
「私の散歩も座禅と同じだと思い、私はこれを『歩行禅』と呼んでいる。」
「イビキは老人性肥満〜〜人参ジュース断食で治った〜」
「近代人の心に宿った一つの病弊は『努力すなわち価値である』と思いこんだことです。」
「真向法で健康を取り戻せた。」
「老人は肉体的には成長出来ない。むしろ身長などは縮まる。しかし祈りや、黙想や、読経などにより、精神的には最後まで成長できるのである。」