リコー編

■「活動家一丁あがり!」(湯浅 誠著、NHK出版新書、2012年)を読む。
 「〜他人を切り捨てる。それは、実は切り捨てられる側の問題ではなく、切り捨てる側の問題である。」
「“傘”の存在に無自覚〜『傘+努力=今の生活』が『努力=今の生活』に置きかえられる。」
「〜時代のオリジナリティこそ大事である。」

■リコー編
 日経ビジネスからの抜粋である。
「リコーでソフト技術者として働いていた太田由美さん(仮名)がこんな書き出しで始まる意見陳述書を東京地方裁判所に提出したのは今年11月16日のこと。
 太田さんは昨年7月、会社側から退職勧奨を受け、拒んだところ、グループの物流会社に出向を命じられている。ところが、そこでの仕事は、包装保管されている4ミリ四方の小さな半導体を、ピンセットで出荷用のトレイに1個ずつ載せ替えるというもの。
 専門分野とはあまりに異なる仕事への配置転換に、他の社員1人と共に今年2月、出向の無効を訴える労働審判を起こし、認められたものの、会社側が異議を申し立てたため民事訴訟に移行。陳述書はそこで出したものだ。
太田さんらが問題にしているのは、そこで「なぜ、自分たちが選ばれたのか理由も示されず、一方的に退職を勧奨された」ことだという。
 「太田さんにお願いできる仕事はなくなります」
 大規模な業績改善策を動かし始めて間もない昨年7月、太田さんは上司に呼ばれ、突然、言い渡されたという。
 日本は今、いわば人件費削減列島になりつつある。リコーだけが特異な例ではない。」