ワーキングプアの老後

■「呼ぶ山」(夢枕 獏著、メディアファクトリー、2012年)を読む。
 この作家は売れる前から読んでいた。確か空手の話が最初でなかったか。その後、ブレークした。全編山の話である。山をこのよう描くことできるのだと、大いに参考になった。最初から感情移入してしまう。槍が岳が舞台の話では多分火事が起こって気が付かなかったと思う。
 ミスドで長居してしまった。もう止められなかった。コーヒーは4杯目までは覚えているが、その後何杯飲んだか記憶に無い。

ワーキングプアの老後
 日経新聞からの抜粋である。
「97年のアジア金融危機の直前でした。そのころは、ほとんどの若者が、男性も女性も正社員で、親から独立しようと思えば独立でき、結婚しようと思えば結婚できるにもかかわらず、親と同居しながら、大部分の収入を小遣いに使っているという事例が目立ちました。
いまは、自立できるのにしないのではなくて、自立すると生活ができないから、しかたなく親と同居して、慎ましやかに生活をするという人がほとんどです。
高卒であっても正規雇用された人は安定しているのだけれども、高学歴であっても正規雇用されない人の生活は不安定です。安定した仕事に就いた若者と、そうではない若者の間に大きな格差が生まれています。そして、いったん非正規雇用になってしまったら、なかなかそこから抜け出られないというのが日本の社会の特徴です。
いまの若者の生涯未婚率は25〜30%と予想されています。離婚率も高まっていて、結婚した若者の3人に1人は離婚しています。若者で結婚して子どもをもうける人の割合は5割を下回ると予測されています。将来は孤独な高齢者が多くなりそうです。
夫が脱サラして、フリーランスになったというのです。正社員の妻だったら、年金保険料は免除されますが、フリーランスの妻は年金保険料を払わなければならないというのは、おかしいですよね。、「厚生労働省は夫・フリーランス、妻・専業主婦という家族はこの世に存在しないことにしている」と答えざるを得ませんでした。
ベーシック・インカム」や「負の所得税」といった最低保証の給付を国が行うべきではないでしょうか。ベーシック・インカムは月に何万円かをすべての国民に配るというものです。これを給付すればベーシックなところを保証しますから、生活保護は要らなくなる。働いている人にも働いていない人にも、お金持ちにも貧しい人にも一定額を一律に配る仕組みです。
それをばらまきと言う人もいますが、効果のあるばらまきもあると思います。」