65歳雇用

■「千五百秋に」(北日本新聞社編集局、北日本新聞社、2013年)を読む。
 地元の朝刊に連載されていたのが単行本になった。まずタイトルが読めないし意味がわからない。奇をてらったやり方にはムッ!とするが、読んで行くにしたがって力強いメッセージが伝わってそんな気は吹っ飛んだ。まず、『ちおあき』と読む。意味が書いてあったので抜粋すると「日本書記に登場する日本国の美称で、千五百秋の4文字には『永遠』という意味がある。」
 もう5年以上前になろうか、漠然とこれからは第一次産業の時代だと感じ、畑を探していた時期があった。ちょうど、プタンターでも栽培していたこともあった。農業をやるということではなく、自給率の向上が目的であった。海に近い里山の麓で、農業、林業、漁業をやりながらというのは、大げさであるが、自宅で食べる分の野菜と水や山菜・木の実や魚釣りをしながら余生が送れたらということであった。
 休耕田があまりにも多いので、手に入れるチャンスもあるかもしれない。その場合は、セカンドハウスを立てて籠ることになろう。実現の可能性が小さいかなあ。
 この本には、県内農業の最先端事情があり、自分の甘さを痛感させてくれた。キーワードは『六次産業化』である。これは、一次産業+二次産業+三次産業を指しており、自分で育て、加工し、販売するという意味である。サプライチェーンをコントロールするのである。地元にもダイナミックな人達が沢山いることが分かり安心した。我々消費者は値段ではなく、安全な作物を買うことが一番らしい。我が家では結婚以来実施している。

■65歳雇用
日経新聞からの抜粋である。
「定年後に一律に給与を減らして再雇用する従来型の制度を改め、定年前の実績を給与に反映させる仕組みなどを取り入れる。総人件費の増加につながる制度改正にあえて踏み込み、60歳以上の働き手が持つ能力を有効活用する。
再雇用制度の改定が製造業で進むのは、熟練技術、専門技術を持つ社員の高齢化が進んでいるからだ。
各社の取り組みの背景には、若手への技術伝承を継続的に進めるとともに、定年後の社員をつなぎ留めることで技術の社外流出を防ぐ狙いがある。
ただこうした雇用延長者の待遇見直しは若手社員の賃金や処遇に影響を与えかねないとの慎重論も根強い。総人件費抑制と雇用延長の両立は、新規採用抑制や若手社員の待遇悪化につながりかねないからだ。」