生涯現役であるための秘訣

■「ぼくが百姓になった理由」(浅見彰宏著、日本有機農業学会、2013年)を読む。
 著者は、若い時に登山をやってから自然への関心が高くなり農業に進んだ。自分が夢見ていた生活とこれほどまで似ているかと驚いている。街中から15kmほど、里山、畑、水田と数年前に書いた小説の中と同じであった。すでに実践している人がいたんだ!読みながら興奮を抑えることが出来なかった。
 サブタイトルの「自給知足」が最高である。自分の食い扶持は自分で自立し、足ることを知りながら生きていく。自分の理念と同じである。
「どこかで修行し、就農」
「エネルギーまで自給する幅の広さに感銘を受けた」
「まず、いろいろな農家に行き、話を聞くこと」
「思い付いたのが、過疎化が進んだ不便な山間地での就農」
「毎日が修行僧のような日々」
有機農業とは、農と食を通じて社会を変革していく哲学・思想の実践である」

■生涯現役であるための秘訣
日経新聞からの抜粋である。
――日野原先生にとって「現役」とはどういう意味ですか。
日野原 生き甲斐を持って生きること、これが一番大切です。生き甲斐がなくなれば、人生は終わり。今日はこれをやろうというプログラムがないとだめです。今日に期待を持って朝はさわやかに目覚めます。
――101歳からでも10年先のことを考えていらっしゃるわけですが、60歳あるいは65歳になって、第二の人生を歩もうとしている人に対してアドバイスはありますか。
日野原 60歳とか65歳というのは職業で一区切りつくだけで、人間として生きることが終わるわけではないんです。自分の得意なことを開発して、新しい人生を始めることが必要です。ぼくは、ハイジャックにあった「よど号」に乗っていました。59歳のときですが、命が助かったときに、「これからの人生は与えられたものだ」と感じました。「恩を受けた人に返すだけでなく、あらゆる人にこれからの私の人生を捧げよう」「これからがぼくの人生の本番だ」と思いました。