退職勧奨

■「幸福な日々があります」(朝倉かすみ著、集英社、2013年)を読む。
 恋愛結婚して別居するまでの、した後の心情を女性の立場で書かれている。正直怖いと思う。これは著者自身のことをモチーフにしていると思う。一般的に考えれば子供に恵まれず離婚という相場であるが、そうではないところが小説っぽいかな。しかし、最後の章は良く分からなかった。結婚記念日に食事している。これまでとはトーンが違っている。まだまだ、読解力が足りないのかと思ったりもした。

■退職勧奨
日経新聞からの抜粋である。
 ある日突然、会社から辞めてくれと言われたらどうするか――。日本企業の間では、厳しいグローバル競争のなかでコスト圧縮のために人員削減に踏み切る例が増え、会社と社員の間で解雇を巡る争いが起きやすくなっている。
 「3月から君の居場所はないよ」。2013年が明けて間もないある日の午前、大手光学機器メーカーに勤める40代の男性技術者Aさんは、上司との「面談」の場でこう告げられた。理由を聞くと「総合的に考えた結果だ」と曖昧な説明しかなく、会社が進める早期退職者の募集に応じるよう求められた。Aさんは会社の「退職勧奨」には応じず、元の職場で技術者として働けるよう会社に求めて交渉中だ。Aさんが働く事業所では早期退職制度で約50人が去ったという。Aさんは「希望退職の募集と言いつつ、特定の社員に対する肩たたきのようなやり方はおかしい」と話す。
 会社が何度も何度も面談を繰り返すなどして執拗に退職を迫ったり、脅したりするのは違法とされる。いわゆる「追い出し部屋」「資料室」や「社内で自らの仕事を探させる」のも問題が大きい。ある弁護士は「面談はせいぜい3回までが限度。面談のときに上司が怒鳴るなど、脅しととられるような行為は慎むべきだ」と話す。辞めてもらいたい社員に対して、会社は丁寧に状況を説明するなど理解を求める努力を尽くす姿勢が必要だ。
 もし、会社から退職を勧められたときはどうしたらよいのか。再就職のあてもないのに簡単には辞められないと考える社員も多い。旬報法律事務所の佐々木亮弁護士は「本人が望まなければ応じる必要はない」という。ただし、会社が退職を促している社員をいつまでも残そうという意識はないのも現実だろう。