目的工学

■「55歳からのハローワーク」(村上 龍著、幻冬舎、2013年)を読む。
 予約して何カ月もかかったようだ。定年前後のいりいろの人の生活、生活苦が描かれている。妙に事実っぽいと思う。これは、綿密な取材によって厚みが増しているのだと思う。読みやすく、たちまち夢中になってしまう。自分もこの中の誰かに似たように成るのだろうかと思いながら読了した。

■目的工学
週間ダイヤモンドからの引用である。
「利益や売上げばかり考える人は、なぜ失敗してしまうのか
ポーターと言えば、毀誉褒貶(きよほうへん)があるとはいえ、発行から30余年が経った現在でもビジネス・リーダー必読といわれる『競争の戦略』を著した経営戦略の研究家であり、世界的なマネジメント・グールーの一人として知られています。
このパネル・ディスカッションで、彼はこのような主張を繰り広げました。
「企業はこれまで、利益や株価といった経済的な価値ばかり追求してきた。しかし、これは短期的で、了見の狭い考え方である。これからは、経済的価値と社会的価値を両立させる必要がある」
社会的価値と経済的価値を同時に実現するという考え方は、一般に「共通価値の創造」(Creating Shared Value)、通称「CSV」と呼ばれており、リーマン・ショック以降、ちょっとした流行語になっています。
1954年に著した『現代の経営』では、「企業の目的(パーパス)は、間違いなく社外にある。なぜなら、企業は社会の重要な一部だからである」とも述べています。そして「利益を追求することは、けっして企業の目的ではない」と訴えました。」