新入社員

■「デパスな日々」(伏本和代著、河出書房新社、2013年)を読む。
 短編が集められていた。引き込まれるように熟読に近い状態で読む。こういう本は珍しい。なぜかと考えると、日常をモチーフにしてあるからだと思う。自分の年代ではということを加えればなお分かる。奇をテラっておらず、どこにでもあるような、でも少しありえないような話であり、面白い。文章も上手な感じがする。
 タイトルの小説が最後にあった。デパスとは何か木にかかったが、精神安定剤のようなものだと分かった。

■新入社員
ある記事からの抜粋である。
厚労省の調査によると、平成21年度卒の新入社員のうち入社3年以内に離職した割合は約3割。職種によっては5割近くにもなるという。離職理由は「仕事が自分に合わない」「人間関係がよくない」などが主だそうだ。
求職者のストレス耐性を探る試みは、これまでも行われてきた。そのひとつが「圧迫面接」である。ビジネスの世界では、時には上司や顧客から厳しく叱責されることもあるが、それを想定して面接時にわざといじわるな質問をしたり、厳しい言葉を投げかけたりして相手がどう切り返すかを試すわけだ。
なかには「3か月で辞めた」、さらには「入社初日で辞めた」というツワモノまで。ただ、違法な労働条件を強いるブラック企業が問題になる中で「おかしな会社に洗脳される前に辞めよう」という価値観も浸透しつつある。必ずしも「ゆとりの若者」だけが悪いとも言い切れない面もあるのではないか。」