若者とシニア層の雇用

■「恋文賛歌」(鬼塚 忠著、河出書房新社、2013年)を読む。
 家庭教師から結婚、戦地での暗号の恋文。ツルゲーネフの初恋の本が題材になっている。亡くなる前に50年間の暗号が解かれるのがいいが、大部分が戦争に関する記述で5行読みをしてしまった。最後の暗号が解かれた文章は心が熱くなった。

■若者とシニア層の雇用
日経ビジネスからの抜粋である。
「シニア層の労働参加は、とかく世代間対立の観点から捉えられがちです。典型的には「高齢者の就業率の上昇が、若者の職を奪っている」という議論です。実際、2000年以降の12年間で、60〜64歳の男性の就業率は65.1%から71.3%へ大幅に上昇する一方、20〜24歳の同じく男性の就業率をみると、65.7%から61.5%へと低下しており、数字上は「シニア層が若者の職を奪った」ように見えます。
 本格的な超高齢社会を迎えるのにあたり、シニア層の「就労」促進は、既存企業の「雇用」促進ではなく、地域社会が新しい「就労」機会を創出することを考えていくべきではないでしょうか。具体的には、①保育・子育て、②介護、③教育、④観光などの分野で、地域社会発の新しい「働く場所」を創り出すことが重要です。「雇用を創り出す」というと、無理矢理な印象を持たれるかもしれませんが、実際、地域社会における保育、介護、教育の担い手は不足しており、政府、あるいは地方自治体が民間企業や大学などと協力し、地域社会の人手不足と経験豊かなシニア層の就労促進を同時に解決することは、決して無理なことではありません。」