同族会社の代理戦争

■「60歳から下手な生き方はしたくない」(川北義則著、大和書房、2013年)を読む。
「私は独立したときから家庭と仕事場は切り離すべきだと思って、それを実践してきた。」
「どうやって信用を勝ち取るかだ〜ひたすら言行一致を心がける」
「定年後の準備の一つに『信用』を加えるべきだ」
レジリエンス
「先の見えないことを始めるとき、大切なのは計画と準備である。」
「一人行動とは、単に一人でいることではない。単独行動することで、素のままの自分を他人に評価させ、そこから新しい人間関係を作り出すということだ。」
「人はどこから来て、どこへ行くのか?」
「『どれだけ人にしてあげられるか』を考えた方が、確実に人生は充実する。」
「人生では計算ができる必要がある。しかし、それは他人をアテにすることではない。」
「健康は第一の富である。」
「知的好奇心こと、資本主義の命なのです。」
「力といえども、知性なくしては無に等しい」「われ以外、すべて師」
「真摯さは、ごまかしがきかない。」
「笑いは最高の抗がん剤
「ついに行く 道とはかねて 聞きしかど 昨日今日とは 思はざりしを」(在原業平
「お金のためには働かない」
「老人が長く生きて来たことを証明するものを、年齢意外に何も持っていないことほど不名誉なことはない」
「読書とはもっとも簡単で、もっとも効果的な美容術であり、若返り法だといいたい」
「いつまでも若くしっかりした脳機能を保持するためには、手書き作業をやめてはいけない」
「料理の腕を磨くことが、『第二の人生を充実させる重要なスキルである』と納得することだ。」
「定年後は小さくてもいい、起業を思い付いたら即実行してみる。」
「争わないことが、真の勇者であり、勝者なのだ」
「贅沢とは、居心地がよくなることです」
「服装は生き方である」
「資格取得の勉強はムダにならない」
「人生の明暗を分けるのは『先手必勝』である」
「われわれは生涯の様々の年齢に、まったく新参者としてたどりつく。」
「人生からより多くのものを引き出すという点で、ボランティアに費やす時間はもっとも貴重なものである。」
「子孫に美田を残さず、賢にして財多ければ、その志を損ない、愚にして財多ければ、その過ちを増す」(老子
「生活をコンパクト化し、身軽になっておくこと」
「第一に捨てる。第二は増やさない、第三は生活ぶりを変える」

■同族会社の代理戦争
週間ダイヤモンドからの抜粋である。
「オーナーは自分がつくった会社を、もう一度自らの目が届く範囲に置こうとしたのかもしれない。このまま早いスピードで業績が拡大し、規模が大きくなると、息子を社長にした後に仕切れなくなると考えたのかもしれない。
 最近オーナーは、「社員数が70〜80人は多すぎるから、これからの時代を見据えると、40〜50人の規模に戻したほうが上手くいくのではないか」と話す。明らかに、縮小路線に転じようとしている。
 僕なりに考えると、その縮小はたぶん正しい判断に思える。やはり5〜10年先を見据えると、うちが安易な拡大を続けると悪いことが起きるように感じる。元社長の5年間、拡大路線を走り、無理をしてきたから。
オーナーは、銀行OBの社長に乗っ取りをされる前に早く追い出して愛する息子に経営を継がせる、だからこそ、会社は身の丈に合った規模に縮小する、と考えたのかもしれませんね。中小企業の創業経営者が考えそうなことです(苦笑)。
 今回の騒動に巻き込まれて、辞めていく部下たちには声すらかけなかった。僕はつくづく思った。「会社員として働くって、こういうことなのかな」と。バカバカしくなることもあるけど、これが現実だなと思う。
 取引先に出向き、「オーナーに解任された。復讐してやる!」と子どもじみたことを口にする。その場に同席した社員からは、「あんな人が社長をしていたから、うちの会社はダメなんだ」とブーイングが出た。
 人間の器とか、人を見る目、ビジネスへの嗅覚、市場を読み解く力などは、銀行OBの人が太刀打ちできるレベルではない。
 いや、父と息子はとにかく会社の規模を小さくしようとしている。その意味でむしろ、冴えない人が中枢を占めるほうが好都合なのだと思う。さらに、ある場でオーナーがこう言っていたみたい。「金はもういらない。いつこの会社がなくなってもいい」と……。
  このような人間関係に巻き込まれ、踏みにじられた人の心の再生は、実は難しい。それは、あまりにも日常的なことであり、周囲がその人のことを「踏みにじられた」と思っていないからだ。むしろ、「成長していくために必要なこと」くらいに思われているフシがある。
 私も会社員の頃に、何度もこうしたケースを味わっただけに、「成長のための肥やし」とは到底、言えない。だが、こうは言えるし、言いたいと思う。こうしたオーナー企業で働く社員にとっては、どこかのタイミングでぶつかるシチュエーションであり、避けられないと。
 組織の中で行き詰まる会社員は、目の前の問題を「克服しがたいもの」と受け止める傾向があるように思える。だが、こういう組織のうねりや息吹きを敏感に感じ取ることは、常にしておきたい。」