すり減らない働き方

■「孤村のともし火」(海野金一郎著、桂書房、2006年)を読む。
 医者であり、1985年に亡くなった著者の家族が過去に発表された文章や写真を編集部に送り実現された本である。山之上牧場の近くなので近い。当時の資料としては重要なのだろう。それにしても、死人が出ても半年以上放置しなければならなかった生活は想像を絶する。

■すり減らない働き方
日経新聞からの抜粋である。
長時間労働が当たり前になっている日本の職場。消耗し、疲れ果てて「もう続けられない!」と退職する人は珍しくありません。退職はしないまでも、「いつまで今の働き方を続けるんだろう?」と不安に思っている読者も多いのではないでしょうか。
  新しい働き方が出てきていると言われても、そう誰でも飛び込めるわけじゃない。働き方は、今後10年、20年で間違いなく大きく変わっていくでしょうが、今はまだその形自体が混沌としています。どんな大企業であっても“一生安泰”とは言い切れません。その意味で、社会の変化と自分の中長期的なキャリアを見据えて個人が努力しないといけない時代だと言えます。
 正社員の業務が定型化してきたら、派遣社員に任せるようになりますから、それなりのスキルレベルが要求されます。場合によっては正社員と変わらないレベルの仕事をしながら、お給料は相対的に低い金額しかもらえませんし、“出世”もない。
 一方、正社員は派遣社員という存在が現れたことで、定型的な業務は派遣社員に任せ、本当の意味でスキルと経験と知識が問われる難易度の高い業務を中心に担当するようになった。これが長時間労働をさらに蔓延させることにもつながっています。
こうした状況下では、自分で時間のコントロールをしっかりして、「すり減らない」働き方をすることが重要です。一度、自分の1週間のタイムスケジュールを見直し、削れるものがないか見直してみましょう。予定を入れるのは7割程度にして、常に不測の事態に対応できるような余裕をもったスケジューリングを心がけましょう。人と会うアポだけではなく、“自分とのアポ”――考えたり企画書を作成したりする作業時間を確保することもコツです。自分の時間を確保しながら、今後のキャリアについて戦略的に考えていくことが必要な時代なのです。」