雇用は拡大せず

■「空耳の森」(七河迦南著、東京創元社、2012年)を読む。
 ミステリィというジャンルらしい。最初の話が冬山遭難をモチーフにしており、食い入るように読み始めたが、その後不良少女の話やらになり、違った話で有るにもかかわらず、主人公たちの名前が同じで、前作の続きなのかどうかなど、よく分からなかった。だからミステリィなのか。

■雇用は拡大せず
週間ダイヤモンドからの抜粋である。
「経済が改善するためには、賃金や雇用が増え、消費が増えることが必要だ。あるいは設備投資が増えることが必要である。
しかし、現実には賃金が上昇していないことをこれまで述べてきた。また、設備投資も増えていない。なぜなのか?
(1)円安 これは企業にとってはまったく受動的なものである。したがって、賃金や設備投資を増やすことにはならない。
(2)リストラ 重要な点は、利益増が雇用にはまったく影響していない点だ。
(3)医療・福祉 一般労働者も増えているのだが、パートタイム労働者の増加のほうが著しい。
日本の輸出や製造業の生産が縮小したのは間違いないことなのだ。」