東電の依願退職

■「里山資本主義」(藻谷浩介著・NHK広島取材班、角川書店、2013年)を読む。
 読後拍手をしてしまったほどだ。説得力があり、大いに共感した。
「もっと稼がなきゃ、もっと高い評価を得なきゃと猛烈に働いている。猛烈に働いている彼は、実はそれほど豊かな暮らしを送っていないということだ。」
「これまで捨てられていたものを利用する。」
「作った農産物は大手の流通には乗せず、全てを地元の道の駅や、家族で運営する直営所などで販売している。」
「熱を制する者はエネルギーを、そして経済を制する。」
「山から得た資源を徹底的に活用する知恵を絞り、山を中心にして地域の経済を成立させていた。」
「エコストーブ」
「電気に頼らない里山アイテムを使いこなしているのを見ていると、自分が時代遅れな生活をしているのいではないかと思えてくる。」
「『金が一番』から『金より大切なものがある』に変わった時〜」
「打倒!化石燃料
オーストリア林業は、元本に手を付けることなく、利子だけで生活しているのだ。」
「木造で〜9階建て」
「矛盾する二つの原理をかち合わせ、止揚アウフヘーベン)することで、一次元高い段階に到達できる。」
「貨幣換算できない物々交換」
「持つべきものはお金ではなく、第一に人との絆だ。〜第二は、自然とのちながりだ。」
「大量生産・大量消費システムとの決別宣言である。」
「原料を高く買う」「人手をかける」
「消費のニューノーマル化」
「かつてシェアと言う言葉は市場占有率と受けとめられていました。〜今は、分かち合いという感覚を持っています。」
「ばらついていることの価値」
「お金をかけず、手間をかける」

■東電の依願退職
ある記事からの抜粋である。
東京電力で、福島第一原子力発電所の事故後の依願退職者に歯止めがかからない。
当初、東電は2013年度末に11年に比べて約3600人減の3万6000人体制とする削減目標を掲げていた。すでにその目標は達成したが、依願退職者の40%超が本店の経営企画部門や原発技術者などの中核社員で、今後の事業運営に支障をきたす恐れが出てきた。
経営不振の企業にありがちな、「優秀な人材ほど、早く辞めていく」状況は、東電も例外ではないということらしい。
人材の流出が続くなか、東電は一方で3年ぶりの新卒採用に踏み切り、14年3月卒業予定の大学、高専、高校卒者331人を内定している。」