ギャップイヤー

■「クビでも年収一億円」(小玉 歩著、角川フォレスタ、2012年)を読む。
 エリートサラリーマンがネットオークションをきっかけにネットショップのオーナーになり、会社にばれてクビになり成功した話である。
「大切な人の力になることができる。それこそが最高の人生だと感じています。」
「意見や提案が実際に会社を変えることはありません。」
「問題があっても、自分で認識できないものは、変えられないからです。」
「会社での交流なんて、そもそも会社の中でしか役立たない。」
「会社とプライベートを切り分けて考えるのではなく、両方に関連性を持たせて思考する」
「毎朝、幽霊みたいにげっそりした顔で出勤し、コーヒーと強壮ドリンクを注入して、ようやく会社員モードにセットする、という毎日でした。」
「直感に従って、すぐに決断します。」
「家族を大切にできないのに、いい仕事ができるわけがない。」
「強く願うことで潜在意識に働きかけをしているのです。」
「2024年には、会社はなくなる」
成功はゴミ箱の中に
「会社に頼らない人生を選んだ人には、追い風が吹いています。」
「携帯の電源を切れ」「新聞は読むな」「資格は取るな」

■ギャップイヤー
ウォールストリートジャーナルからの抜粋である。
「数十年にわたって家庭と忙しい仕事を両立させてきた人々には、社会貢献の次の段階に突入する前に気分を一新させるための休止期間や息抜きが必要な場合が多い」と話す。「こうした世代の人々は、その子供たち以上にギャップイヤーを必要としている」。
 「仕事に戻らなくてはならないということは2人ともわかっていたが、かつてのような所得は必要ないと思っていた。少しだけリスクを冒す覚悟はできていた」
 山小屋では素朴な生活を送った。毎朝決めなければいけないのは、かんじきを履いて山に登るか、近くの街のフィットネスジムと図書館に行くかということだけだった。図書館では本だけではなく、映画も借りることができた。
 「一歩下がって見つめ直すことが本当に必要だった」とスティーブンさんは言う。「長い人生でさまざまな役割を引き受けてきたせいか、自分には何層ものペンキが塗られているような気がしていた。私はその層を一つひとつはがして素の自分に戻ろうとしていた」
 スティーブンさんは個人的な使命を書き出してみた。最初にこれをしたのは40代の初めだったが、その後は数年に一度のペースになっていた。「自分を元気にさせる」ものに焦点を当てて、さまざまなアイデアを書き留めていったという。
 現在のリスタウ夫妻の給与総額はコネティカットにいた頃の約半分である。夫妻は節約のために外食の回数や衣服の購入を減らしている。公共交通機関を利用したり、自ら野菜を栽培したりもしている。
 それに気付いていてもいなくても、ほとんどの人にはギャップ期間が必要だと夫妻は主張する。「自分が死ぬということを実感するのは、50歳を迎えた人々にとって普通なことだと思う」とスーザンさん言う。「急死したり、深刻な病気になる友人たちがいたことが、私たちにとって動機の1つとなった。人々は現状が永遠には続かないということに気付き始めるものだ。私たちは以前からやりたいと言っていたすべてのことに思いをめぐらし始めた。すぐにやらなければ、やらずじまいに終わってしまうかもしれないと考えた」
 ギャップ期間は最終的に多くの扉を開いてくれた。「その2年間は第2の人生を切り開くための時間だった。失敗だったなどとはまったく思っていない。多くのことを学び、起業する上で役に立つかもしれない人々と出会うチャンスを得たのだから」
 「それは神様の贈り物だった」