「忠」より「孝」

■「日帰り名山ルートガイド」(角 謙二発行、耷出版社、2013年)を読む。
 厳冬期の登山の状況が書いてあるというので手に取った。最近プリンターを買い替えたため、コピー機にもなる複合機であり、このようなガイド本は必要なページのみコピーしておけばよくなった。先ごろまで、一生懸命打ち込んでいた。太平洋側も12月中であれば軽アイゼン程度で登れることが分かった。

■「忠」より「孝」
週間ダイヤモンドからの抜粋である。
「日本ではよく、儒教が重んじる5つの価値観を「仁」「義」「礼」「忠」「孝」の順番で唱えます。しかし、中国でも韓国でも、じつは「忠」より「孝」の方が上なのです。
「孝」とはつまり親孝行の孝ですから、家へのコミットメントを指す。「忠」というのは「殿」つまり、エンプロイヤー(雇い主)に対するコミットメントです。日本では、この2つの価値観の優先順位が逆転したことで、親よりもお殿様に仕えることが重要視されるようになりました。
日本では「会社はオーナーの所有物ではなく、私たち社員のものだ」という特有の会社家族観が形成されることになりました。「お殿様」に対する忠誠心が、「会社」という目に見えない組織への忠誠心へとすり替えられて行った訳です。
では、日本人はこれからどうすればいいのか、ということになりますが、時代の流れを逆行させることはできませんから、意識の方を変えていくしかない。ヨーロッパがこれまでの「天職」志向に基づく働き方を見直し始めたように、私たちもそろそろ「組織」に忠誠を誓う働き方を絶対視するのではなく、「忠」より「孝」を大事にする生き方を含めて大きくシフトしていかなければならないでしょう。」