街道をゆく

街道をゆく
 家人は出勤日でいつもの休日になるかと思ったら、上の子供が送り迎えするという。現在我が家では一台の車を3人でシェアしている。今日は送り迎えから解放されるようだ。あいにく、天候は雨であった。しかし、この機会を逃さないように、街道を歩くことにした。目的は、ただ一杯のラーメンを食べるためだけである。富岸街道から産業道路へ廻る一周の散歩コースである。
 雨がシトシト降っている日曜日の歩道は独り占めできる。昼近くになってもあまり景観が変わらないので早朝の気分を持続させてくれる。
「♪♪雨がシトシト日曜日 僕は一人でェ〜〜〜〜」
 
 この道はノーベル街道と呼ばれているようだ。このラーメン屋さんは少し前、自分と相性の悪い付け麺やさんから数十メートル先にあった。店は有名で全国から食べにくる。自分も20代からたまに行っている。しかし、店を閉めてしまったと思っていた。元の場所はGSになっていた。ご主人も高齢なので仕方がないのかと諦めていたところ、今週別の場所で再開したという情報を掴んだ。岩瀬運動公園の前である。自宅から歩くのにはちょうどいい距離だ。
 案の定行列であった。しかもメニューは1種類である。

 ギョウザも多くの人が頼んでいたが、600円では手が出ない。焼ギョウザの他に水ギョウザもできるようだ。こういうのを裏メニューというのだろうか。
 長年親しんできたタンメンである。
 大きなドンブリで喜ばしい。さっそく、麺を下から掴もうと箸を入れたが野菜しかつかめない。麺を入れ忘れているのではと、一番下まで入れて麺を引きだした。このドンブリの半分以上が野菜で占められているようだ。タンメンはこうでなければいけない。
 昔は「酢」を入れろと熱心に話されていたが、新しい店では、奥でもくもくと作っており、能書きには「ラー油一滴」と変わっているのが面白かった。

 外は、雨、あられなど交互に降っていたが、体はぽかぽかで汗も出ていた。腹ごなしに産業道路沿いへ向かう。この通りには、登山専門店の好日山荘があったので、少し見て行く。スパッツがかなり傷んでおり買い替えが必要だったためだ。ここまでまったく疲労を感じなかったが、この辺から少し疲労が出て来た。情けないこと極まりない。しかし、それでもペースを落とさず痛みをこらえて歩く。
 どこかの会社の前にゆずのような木が植えてあり、実がいくつかお落ちており、枝も折れていた。

 今回は野菜を十分取れたし、いい運動にもなった。足裏が少し痛い。