ブラック企業集中立ち入り

■「『定年サバイバル時代』の働き方ルール」(田中和彦著、朝日新聞出版、2011年)を読む。
 最初から、こんな本が読みたかったと思わせる内容ばかりであった。実践したいことも多かった。
「これからの時代は、働き手が企業から自立した立場になって、独自の生き方・働き方を考えなくてはならない。」
「ルールが変わった以上、先輩たちの生き方は何ら参考にはなりません。」
 この文章は衝撃的であった。
「これからの定年には『強制撤去で野垂れ死に』的な危機的状況も想定しなければならない。」
「企業の本根は、年金の法改正により、高齢者の雇用義務を課されても困る。むしろリストラを進めたいくらいだ。」
「定年を迎える前から、すでに自立した存在」
「何とかなるだろうでは、何ともなりません。」
「定年退職日を年月日までで定める」
「十里の旅の第一歩 百里の旅の第一歩 同じ一歩でも 覚悟が違う〜」
「死ぬまでやりたいリストを作る」
「自分の死亡記事を書く」
≪2058年6月10日 剱岳の頂上の岩場で探しに来ていた娘たちによりぜんちさんと思われる死体が発見されました。身体には、プラスチックの容器がくくりつけてあり、そこには、2015年の古い手帳と預金通帳が入っていました。手帳には、これからやりたいこととあり、1.百名山登頂、2.モンブラン登頂など10項目あり、それぞれ達成日日付が書かれていました。最後は、剱岳で遭難となっており、日付が何回も書き直されていました。このことから、覚悟の登山であったと関係者が見ています。≫
「真の人脈は、肩書など関係なく続くものです。」
「知っているだけの100人より、無理がきくたったひとり」
「人はそれぞれ無能のレベルに達するまで、昇進を重ねる。」(ピーターの法則
「変わらずに生き残るためには、変わらなくてはならない。」
「あきらめた瞬間に、その人は可能性のすべてを失っている」
「目的のないお金をコツコツ小さく貯金するくらいなら、将来の自分に投資しましょう」
「青春とは人生の或る期間を言うのではなく心の様相を言うのだ」(サミュエル・ウルマン)

ブラック企業集中立ち入り

新聞記事よりの抜粋である。

 若者たちを酷使して使い捨てにするいわゆる「ブラック企業」。そんな情報がある県内企業に対し、群馬労働局が行った初の集中立ち入り調査で、84・3%(九十七社)に法令違反があり、是正勧告をしたことが分かった。月の時間外・休日労働時間が百時間超の企業も十一社あった。労働局は勧告に従わない企業について、立件も視野に入れている。
 ブラック企業は就職難に悩む若者らを雇い、利益を優先して重いノルマを課すなど、過酷な労働環境で働かせていることが社会問題化している。労働局は昨年九月、県内でブラック企業と指摘されるなど、労働環境に関する情報が寄せられた百十五社を調査した。
 月の時間外・休日労働は、厚生労働省が過労死の危険がある目安としている八十時間を超えて百時間以下が十三社、四十五時間超八十時間以下が三十四社あった。時間外労働がないのは五社だけだった。最長で月百三十時間の時間外労働をさせた企業や、最長で月九十時間の時間外労働をさせた上に、多い人で月三日の休日労働をさせていた企業もあった。
 センターの安藤哲雄事務局長は「調査は実態を反映している。センターでも月に百時間以上の残業や残業代の不払い、不当な配置転換を拒んだための懲戒解雇などの相談がある」と明かした。
 その上で「労働者の権利を守れない労働者派遣法などの関係法令や制度に不備があることが、ブラック企業が増えている大きな原因ではないか。労働行政の職員も減っており、体制を強化してほしい」と求めた。