再雇用

■「夜と霧」(V.E,フランクル著、みすず書房、1961年)を読む。
 内容は、あらかた分かっていた。第二次世界大戦アウシュビッツ収容所で強制労働されており、奇跡的に生還された医師の話である。戦争物は苦手であり、読みたくはなかったが、数多くの繊細な作家のフィルターを通して受け継がれており、20世紀最大の本という賛辞もあり、手に取った。
 この本は、最初に解説があり、かなりのボリュームである。この解説から読まないと本文の内容が理解できないという趣旨なんだろうか。
 しかし、途中から気持ち悪くなり、読むことを後悔してしまった。感想については記述する力量はない。
 最後に写真があったが、とても直視できないものばかりであった。早く忘れたい。
「知ることは超えることである」
「ここに入らんとする者は全ての希望を棄てよ。」
「決して目立つな」
「未来を失うと共に彼はそのよりどころを失い、内的に崩壊し身体的にも心理的にも転落したのであった。」
「何故生きるかを知っている者は、殆どあらゆる如何に生きるか、に耐えるのだ。」
「苦悩も我々の業績である」

■再雇用
週間ダイヤモンドからの引用である。
 「役定・再雇用での働き方は、総じて、現場仕事中心の働き方になり、時間管理もあり今よりも大変になることが多い。今まで培った管理能力や専門性も直接役に立たないことが多い。給与や待遇も大幅に下がる。60歳超雇用の場合、年金併用型賃金など定年者雇用の相場観が形成されている。このシニア雇用の現実を踏まえた上で、なお、元気で頑張るその意欲の持ち方、働き方を伝えることだ。
 筆者がやっているある自治体の再任用者研修では、元部長・課長さんたちにも、「仕事は2倍、給与は3分の1」、「培った経験や能力は半分も生かせれば上々」の新職場で頑張るのが、再任用で働く現実だと伝えている。もし、そんな給与で働くのかと思われる方は、ハローワークの求人票でもっとよい条件を見つけられればよい、とのアドバイス付きだ。そこにある給与は15万円から20万円がほとんどである。
 今回は、高年法を意識した社内の再雇用のあり方を職務開発の視点と関連付けて説明した。シニアの再雇用は大事だが、やはり経営に対する生産性や人材活用に資する雇用を生み出していくことが大切である。シニアを雇用弱者のように扱い、無理な職務開発や社内雇用で、企業収益を圧迫するようなやり方は避けていきたい。」