秋寒

■秋寒
◎秋寒し懐寒し先寒し   禅智
 町内への広報配りのため早く起きる。雨は降っていなかった。出勤時にゴミ3袋を頼まれる。実家の柿が腐ったので重いのなんの。いい腕の運動になった。山は青黒く不気味な様である。天気予報では雨なので傘を持って出かける。途中くしゃみが何回も出る。外で時刻が早いので出し放題である。ところが、途中から「は〜、は〜・・」で止まってしまうことが何回も続いた。小学校の赤い木の実が大きくなっているようだ。道の反対側には老夫婦が仲良く並んで朝の散歩をしている。
 昼からは雨が降った。これが、だんだんと冷たくなり、やがてミゾレに変わり、そして雪になる。これから寒くなるのは、気候だけでなく、わが人生も寒さが増してくるようだ。
 帰宅時は雨が降り始めたところだ、付いていない。

■「ひとり歩けば」(柴野邦彦編、未知谷、2011年)を読む。
 辻まことアンソロジーとなっている。正直、この本は表紙の絵で借りた。雪面にスノーシューと思っていたが、スキーであった。本文中の挿絵が良かった。わかりやすい。
「冬になると鉄砲を抱えて駆け回った。」
「一人の人間が自然の中で生き抜くために、どんな小さな経験をも注意深く観察し、整理して忘れずにいる」
「なんといっても一番頼りになる先生は、自然だというわけだ」
「健康が生む機嫌のよさ。この実感を生きようとする私にとって、山と孤独とはいつでも心をささえる大切な二要素だ。」
「私は自分が内側に生きるばかりでなく
 私をめぐるものの一部となり
 高い山も 
 私にとっては一つの感情である」(バイロン