靴浸み

■靴浸み
小雪降り靴底浸みる通い道    禅智
 天気予報は、雪後曇りであった。玄関を開けてみると雨に混じって小雪が降っている。長靴かシューズか迷ったが、午後から曇りとなっておりシューズにした。しかし、歩道には積雪がある。このシューズだいぶ擦り減っているようで、だんだんと水が浸みてくる。
 帰りは走った。久しぶりに走った。フードをかぶって走ったので交差点に着く頃はポカポカになった。

■「新老人の思想」(五木寛之著、幻冬舎、2013年)を読む。
「〜老いは自然の摂理である。どんなに強がっても、それに逆らうことはできない。」
「六十歳に達した社員をラインからはずし、給与をさげて雇用するというのは、はたしてどうだろうか。これは社内の楢山送りではないか。」
「六十歳をこえて、まったく自己の老化を認めないというのは、あきらかに傲慢というべきだ。」
「長生きが最大の不安なのだ」
「長生きは決してめでたいことではない。じつはおそろしい世界なのだ。」
「新老人〜精神的、肉体的なエネルギーがのこっている。」
「青春の心を失わなければ人は老いない、などというが、それは願望ではあっても現実ではない。」
「車の運転は、老化を防ぐ有効な方法の一つであるという。」
「プラグマチズム〜現実を重く見る考え方」
「生まれることは屁と同じ」
「その歳なりの自然な老化」
「老人を処分せよ!」
「病むときは病むがよし、死ぬときは死ぬがよし」
「諦める〜明らかに究める」
「その国の未来を占いたければ、その国の老人たちの姿を赤裸々にみつめてみることだ」
「今年は必ずこうしよう、などと決意するのは、そもそも自分の本性に気づいていないからだ。〜流されゆく日々に徹するしかない」
「思い出もまたゴミの一種である」
「この歳になって常時、電子辞書のお世話になっている」
「明日、死ぬかも知れない、という実感をおぼえるようになると、世界がちがって見えてくるものである。」
「咲く花の姿は変わらねど、今年の花は去年の花にあらず」
「老いることが自然であり、死もまた当然とする文化」