寒ブリ

寒ブリ
寒ブリで自分のお腹に手が周る   禅智
 新聞では、遅めの氷見寒ブリがあがったと報じている。思わず、何が美味しいかと考えてしまう。数年前の忘年会でシャブシャブを食べたことが記憶にある。
 寒い朝であり、歩いて行きたかったが冠婚葬祭があるため、自家用車に喪服と革靴を積んで出勤する。寒さが長引いた。やはり、冬の車通勤はダメだなあ。
 朝から目が回っていた。いわゆる立ちくらみではなく、メニエール病の再発のようであった。メガネを外し、こめかみをマッサージすると少しは和らぐようだ。
 帰宅後、熱い風呂に入る。お湯をたっぷり張り追い焚きもしながらゆっくり浸かる。足が痛くなるくらいの熱さがちょうどいいようだ。夜になって少し元気が出たようだ。

■「銀座 千と一の物語」(藤田宜永著、文藝春秋、2014年)を読む。
 安心して読めたようだ。扱うテーマが銀座ということと日常を題材にしているためだと思っている。途中に挿入されている写真がいい。物語にちなんだ写真である。ひょっとして、写真が先にありそこから物語を膨らませていったとも考えることができる。面白い趣向だと思う。
「定年を迎える少し前、私は病に倒れた。それが原因で、生き馬の目を抜くような部署から離れた。そして、退職後、若い頃山登りが趣味だったことが縁で、八ヶ岳の麓〜、きつい登山はできないがハイキングを楽しみ、あとは読書をしたり〜」
「孤独というものは、山にはなく街にあって、大勢の人の間にある。」