凍みる

■凍みる
◎凍みる朝手洗い水で赤くなる   禅智
 部屋のファンヒーターの室温が4℃とこの冬一番の低さを記録した。冷蔵庫の中にいるようなという例えがぴったりである。道は一面真っ白で轍の跡さえない。新聞は配達されているにもかかわらず、足跡がないということは、降ったばかりの雪だということが分かる。1cmほどか。路面は凍結して滑る。今日も自家用車で出勤である。6時過ぎに家を出る。面倒だったので朝食を外食にした。
 寒くて寒くてもう自家用車での出勤はコリゴリである。
 誰かがこっちを見ているような気がしたので本を読むのをやめて顔を上げると目の前に老けてもう人生を終わっているかのような中高年の姿が見える。それがガラスに映った自分の姿だと分かるまでに、ほんの少し時間がかかった。といっても1秒未満である。
 自分でも認めたくないという気持ちがタイムラグを生んでいるのだろうか。未練がましい、あるがままを受け入れるのが信条ではなかったのか。喝!
まだまだ修行が足りないなあ。