粉砂糖

■粉砂糖
寒い朝舌が覚える粉砂糖   禅智
 雪予報の朝、外を見ると降っていない。用心のために傘を持って出る。風が冷たい。ほほに何か当たる気配がする。しばらく歩くとそれが雪であることが分かった。粉雪までは行っておらず、生まれたての雪が飛蚊症のように目の前を横切っていく。
 家々の刈り込まれた樹木の上にうっすら白くなっている。私の体は、寒さのためにカロリーを欲しているのだろうか。唐突にシュークリームを連想していた。
 帰宅時は放射冷却でかなり低温であった。横断歩道の白いところで30cmほど滑ったが転ばなかった。夕飯後、くつろごうと思ったら、あっち行け、こっち行けと3箇所を周る運転手になった。明日の朝は−3℃という予報である。車の事故などおこならければいいと心配である。

■「非業伝」(西尾維新著、講談社、2014年)を読む。
 500ページの大作であった。240ページで返却日になり時間切れになってしまった。
「生き物の変化―もっとも、進化というのは実は誤訳で、正しくは単に変化と言うべきなんだけれどね。そう、進んだわけではなく、変わっただけーもっというなら違っただけ。」