澄んだ心

■澄んだ心
◎川面見て素直な頃の春思う  禅智
 久しぶりに雨になった。小雨で風がないので快適である。雪ではないので気温が高くなっている兆しが分かっていい。雨水は明日である。ひねくれものなので分かっていても「うすい」とは読まず「あまみず」と読みたくなる。ちょうど、この頃に雨が降るという昔の人の智慧に驚かされる。
 毎日通る赤江川を見る。水が清く澄んでいることに再び感動を覚える。気温が高くなり雪解けの清らかな水が川に流れ込んでいるためだろうか。清らかな水をたたえた川面を眺め自分の心は世間のしがらみのため、もみくちゃにされ汚れてしまったなぁ、と感じ入る。

■「さよなら神様」(麻耶雄嵩著、文藝春秋、2014年)を読む。
 ジャンルは推理小説なのだろうか。結構面白かった。残念なのは、主人公が「桑町淳」という名前であり、文中に「俺」で会話していたので、男かと思ったら女であったことだ。
「不自由があるから人は前を向いていられる」
「ごろごろじゃない。来月まで英気を養っているんだ。」