強風

■強風
◎木立ち振れ己の意思も揺れ動く    禅智
 台風6号のためか、朝から風が強い。体調も悪い。今朝の味噌汁に先日採ってきたススタケが入っていた。春の味である。今日は6時20分に自宅を出る。ゴミ収集日なので2往復する。髪の毛をセットして出てきたが、あっという間にぐしゃぐしゃである。職場に着いたら「髪の毛が下りているので、若返った」と言われる。そんなものか。
 道路を歩いていると、山の上を歩いているような気がする。ゴミとして捨てられたポリ袋が枝に引っかかって旗のようになびいているのが面白かった。
 昨日、野鳥の鳴き声ノートが届いた。無料なのであまり期待はしてなかったが、スマホでユーチューブを呼び出して音声を聞く方式には参った。自分のはガラケイである。
 帰りは雨はポツポツになったが風は強かった、看板などは倒れている。何が飛んでくるか分からない。徒歩通勤者にとって強風は恐怖なのである。
 山が青くずっしりと見えた。山が怒っているようだ。

■「雲の記憶」(石田耕治著、河出書房新社、2014年)を読む。
 最初は何について書かれていたのか分からなかった。幽霊の話なのか、あの世の話なのか、これは推理小説なのだろうかと数篇読み進んでいくに従い、広島の原子爆弾投下後のことについて書かれていると分かった。戦争ものは少し閉口するなあと、最後は、読み飛ばし気味になってしまった。