八ヶ岳

八ヶ岳
 還暦の誕生日に八ヶ岳連邦の主峰赤岳に登頂しました。
 この意味や理由については、何らかの方法で開示いたします。
 分かった方はメールなどをいただければお応えします。

 登頂はしたものの内容は不味かった。
 まず、学校の関係とレンタカーの返却時刻の関係から10時までに登頂する計画を組んだ。
 八ヶ岳は、美濃戸から南沢と北沢に分かれている。下見もしていたので両方分かっていた。南沢は時間は短いが森の中の登山道というか傾斜はほとんどなく遊歩道感覚であった。しかし、ややこしい道もあり間違えそうになった。一方の北沢はだいたい1900mまでは林道である。舗装こそされていないが、車が通る道である。
 朝は、日の出前に出発する。いわゆる弾丸登山になる。道が分かりやすい北沢ルートで向かう。林道が終わってからゴツゴツした岩の道になるので、体力を温存しようと50cmほど上がった草の道を歩いた。ところが、草がずり落ちて自分も滑落し、右太ももを岩の角でぶつけてしまった。「終わった!」とこの時は思い。戻りかけた。しかし、時刻はまだ6時頃であったので、だましだまし歩く。
 行者小屋から本格的な登山道になる。梯子が多い。この時に右足をつった。しかし、左足は何ともないので右足を引きづるように標高を稼いでいた。しかし、左足もつった。まだ、1時間以上はかかりそうである。
 この時は、「無理するな、無理すると寿命を縮めるぞ」という考えと、「あきらめるな、なんとかしろ」という考えが錯綜していた。しかし、冷静な考えも浮かんだ。リュックの中の装備を頭に描いて、雲の平用に買っていた、アミノバイタル3600と痙攣防止用の漢方薬を思い出した。道端にしゃがみこんで、飲む。これで、効かなかったら退却だ!10分ほどしてから、慎重に立つことが出来た。つっぱり感は残っていたが、痙攣まで行かない感じだ。効いた!高いのを買っておいて良かった。
 最後の鎖場は鎖が邪魔で、三点支持で登った。ホールドはしっかりしていたが、雨の日に登ったら滑って命を落とすだろう。ヘルメット装備の方が多かった。あと10分が苦しくて、もう駄目かとなんども思った。赤岳の丸い文字が岩陰から見えた時は、何かこみあげてくるものがあった。