続雪吊り

■続雪吊り
 朝起きると体の節々が痛く、太ももと腕に筋肉痛があり、緩慢な動きになってしまう。
 今日も昨日と同じメニューである。午前中は雪吊りで午後からは公園で剪定実習であった。
 昨日の松の雪吊りはすぐに終わり、先生よりOKが出たので、次の樹があてがわれる。何せ、学校中の樹を対象にするので次々とやらなければ間に合わない。
 指示されたのは松ではなかった。キンモクセイである。このキンモクセイは4人で行う。樹高3.5mで広がりは3m以上である。こういう横に広がっている樹は長い支柱が必要で、仲間と検討し6mで立ててみた。流石にこれでは高すぎるので、5.5mで落ち着いた。
 こういう枝が丸く方々に広がっている樹に雪吊りをするには、枝を周りから絞ってから行うということであった。4人かかりで二重縄で絞る。上下2段絞ったところで、20本の縄で縛る。そして、下は幹で縛る。誰かが鳥かごの様だと比喩したが、私が、ダイヤモンドカット工法であると言うと大いに受けた。
 公園ではトリマで6畳ほどのサツキツツジと刈り込みハサミや高枝切りでヤブツバキの群を2か所刈り込みをした。
 やはりこの作業には向いていないと見えて、葉っぱや木の枝が触れた顔の皮膚がしびれて違和感がある。
 次はどうするか!5年間の熟慮後に断行した結果ではあるが、身体がアレルギー反応を示しているようなのであきらめざるを得ない。

■「街路樹を楽しむ15の謎」(渡辺一夫著、築地書館、2013年)を読む。
ケヤキは根が深いために風で倒れにくいし、剪定に強く、枝を伐っても再生する能力が高い。」
「葉を黄色く見せるのは、カロテノイドという物質である。秋になって気温が低下すると葉緑素が分解するため、葉の色が消えていく。緑が消えると、葉の中に含まれていた黄色の色素であるカロテノイドが目立つ〜赤を生み出す色素はアントシアニンであり、その原料はでんぷんであり〜アントシアニンが合成されるには光が必要なので、光によく当たる枝先の葉は、早く紅葉が始まりやすい。」
イチョウの葉にはフラボノイドやテルペノイドなどの成分が含まれていて、痴呆症の改善、記憶力の強化、老化の防止、脳梗塞動脈硬化の予防などに効果がある。」
ソメイヨシノは、まず夏の間に翌年の春に咲かせる花の芽をつくる。〜秋の間、花芽はぐっすりと休眠しているが、冬の寒さにさらされると休眠が打破され、目覚める。」
キョウチクトウの毒の成分はオルアドレナリンなどの物質で、その毒性は強く〜」
キョウチクトウアブラムシと言われる虫で、キョウチクトウの樹液を吸って生きている。〜キョウチクトウアブラムシを食べたテントウムシの多くは毒に当たって死んでしまうのだが、中には食べても平気な種類のダンダラテントウもいる。」
ハナミズキの花弁は、〜『苞(ほう)』と呼ばれるものである。」
ニセアカシアは、その根に窒素固定能力のある根粒菌を共生させており〜栄養の乏しい土地でも育つ。」
「日本産のハチミツの約四割をニセアカシアのハチミツが占め〜」
「コブシの花弁を白く見せているのは、特定の色素ではなく、花弁に含まれるたくさんの空気(気泡)である。そして、一見純白に見える花であっても、じつはわずかに黄色みを帯びている。黄色の源はフラボンやフラボノールといった物質で、これらの物質が混じらない純白の花は自然界にはほとんど存在せず、出現したとしても子孫を残すことはできない。なぜなら、昆虫は、フラボンやフラボノールのない完全に純白の花を認識することができない〜」
「コブシの花は、雌しべや雄しべが長い軸(花托)に対して螺旋状につくが、これは一億年ほど前の『花』が出来はじめた時代の、原始的な花の形態を残している」
「シダレヤナギの枝は、なぜしだれるのだろうか。一般の広葉樹は、枝が垂れ下がらないように、枝の上側に特別な組織(あて材)を備えていて、この部分で枝を釣り上げている。このあて材をつくるために必要なのがジベレリンという植物ホルモンなのだが、シダレヤナギはこのジベレリンが不足するため、枝がしだれてしまう。」
「飛島はタブノキの北限〜」
タブノキは、葉の表面にある光沢がある層(クチクラ層)によって塩分の葉内への侵入を防止する〜」